間もなく終戦から79年となります。
太平洋戦争で父親を失った81歳の女性が戦争による悲しみや平和への思いを子どもたちに語りました。



藤田美智子さん:
「お父さーん!と言って花束を手向けました」

山梨県遺族会などが開催した講座で語り部を務めたのは中央市に住む藤田美智子さん(81)です。

1歳だった1944年9月に父親が西部ニューギニアで戦死しました。



藤田さんは父親の顔を知らずに育った寂しさや母が一人で慣れない畑仕事や育児に苦労した様子を語り、この先、同じ思いをする人がいないようにと平和の尊さを訴えました。

藤田美智子さん:
「夜になると私はよく夜泣きをしたそうです。母は『私も毎日毎日泣きたい思いだったが泣いていたら仕事ができない。死ぬ時にうんと泣いて死ぬ』と思っていたそうです」

講座には中央市内の小中学生などおよそ20人が参加し、藤田さんの体験や県遺族会による戦争被害の解説に耳を傾けていました。

参加者は:
「戦争があったら、食べ物もないし服もないし二度としてはいけないと思った」
「戦争の時代の人たちがみんな大変な気持ちだったことが分かった」



県遺族会と市の社会福祉協議会は今後もこうした講座を通じて戦争の記憶を次の世代に語り継ぎたいとしています。

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