御嶽山の噴火から9月で10年になるのを前に、28日、遺族による恒例の慰霊登山が行われました。

長野県と岐阜県にまたがる御嶽山。

本格的な夏山シーズンを迎え、にぎわいを見せています。

慰霊登山は、噴火災害の犠牲者遺族などでつくる山びこの会が毎年7月の末に行っているもので、今年は6組あわせて13人が参加しました。

2014年9月27日に起きた御嶽山の噴火災害。

58人が死亡し、いまも5人の行方がわかっていません。

あの日からまもなく10年。

参加者は3時間半ほどかけて山頂まで登り、噴火で犠牲になった最愛の人に祈りを捧げました。

息子を亡くした荒井寿雄さん:
「お父さん頑張って来たよって…。お父さん登ってきた?なんて思っているかもしれないなと思って」

神戸市から今年、初めて慰霊登山に参加した兄弟がいます。

10年前のあの日、父親を亡くしました。

初参加・父を亡くした松井直人(まつい・なおと)さん:
「頼れる父親でした」

初参加・弟松井登輝也(ときや)さん:
「父を近くに感じられる所に足を運べたのはすごく良かった。長くもあるし、もう10年なんだなっていう気持ちもあります」

愛知県から参加した所清和(ところ・きよかず)さん。

息子の祐樹(ゆうき)さんと息子の婚約者、丹羽由紀(にわ・ゆき)さんを亡くしました。

所清和さん:
「一番最初に言ったのは由紀ちゃんごめんね。由紀ちゃんは祐樹を信じてくれてごめんね、そしてありがとうと言いました」

遺族は、山頂でシャボン玉を飛ばして、犠牲となった人たちに思いを寄せ、山頂を後にしました。

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