1億4000万円あまりの使途不明金が発覚している山口県の周南市文化振興財団で、関与したとされる、集金業務などを担当していた元職員の男の裁判が29日、山口地裁周南支部で始まりました。男は起訴内容を認めました。

詐欺の罪に問われているのは、周南市文化振興財団の元職員で、現在は無職の男(56)です。

起訴状によると、男はコンサートなどの入場チケットの集金業務を担当していましたが、2023年5月、財団から休職処分を受けていた間に集金を装って、委託販売先2か所からチケットの販売代金29万円3075円をだまし取ったとされます。

地裁周南支部で始まった初公判で、男は起訴内容を認めました。冒頭陳述で検察側は、男はだまし取った金のうち17万円を自分の口座に入れ、競馬で使ったことを明らかにしました。

周南市文化振興財団をめぐっては2023年5月、コンサートの売り上げ金1億4000万円あまりが分からなくなっていることが発覚。男と、経理を担当していた元職員の男(67、有印私文書偽造・同行使の罪で公判中)が着服に関与したとして、財団が刑事告訴していました。2人は2023年8月に財団を懲戒解雇となっています。

19日に開かれた元経理担当の男の裁判では、今回詐欺の罪に問われている男が財団の金庫などから金を盗んでいたことなどが明らかになっていました。

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