松山城の城山で起きた土砂崩れについて、愛媛大学の専門家らが28日、2回目の調査報告を行いました。

12日に発生した土砂崩れは、松山城の城山北側の斜面が幅50メートル高さ100メートルにわたって崩れ、ふもとの愛媛県松山市緑町の家屋4棟が倒壊するなどし、一家3人が犠牲となりました。

これについて、愛媛大学のグループでは、発生後から原因やメカニズムなどの調査を行っていて、28日開かれた2度目の報告会では7組が登壇しました。

今回の土砂災害を巡っては、去年6月の大雨で山頂付近に整備された緊急車両用道路の擁壁が傾いたため、今月になって一部を撤去したほか、道路の亀裂も拡大していてそれらとの関連も焦点となっています。

これに関し、農学研究科の木村誇助教は、土砂崩れの起点は擁壁周辺ではあるものの「撤去された擁壁の後ろにあった盛り土が崩れたとは考えにくい」と分析していました。

また、大学院理工学研究科の岡村未対教授は「崩れた斜面の地質は砂が中心で水はけがよく、短時間の大雨で土砂崩れは起こりにくい」と指摘。

現場は谷となっていて、当時は斜面への雨に加えて別のルートからも大量の雨が流れ込んで排水能力を超え、土砂崩れが起きた可能性があるという考えを示し「今後は水の流れを解明する必要がある」と述べていました。

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