トークイベントで話す和田秀樹さん=25日、東京・神保町の書泉グランデで

 日本大の常務理事を今年1月に辞任した精神科医の和田秀樹さんが25日、東京・神保町の書店であったイベントで、日大改革について語り、理事長の作家林真理子さんについて「本質的な体質改善が必要。外部の声を聞くべきだ」と注文を付けた。(榎本哲也)

◆発表は「一身上の都合」だったが…

 著書「さらば日大!」(ブックマン社)の出版記念イベント。20年以上の親交がある林さんから依頼されて常務理事になったという和田さんが辞任した際、日大は「一身上の都合」と発表していた。和田さんは、林さんに呼び出されて辞任を迫られた経緯について説明した。  林さんには、理事会での和田さんの発言を巡り「学部長たちがいろいろうるさい」と言われたという。「林さんが仕事やりにくいんだったら、って辞表書いたわけです」

◆「外圧をかけていくしかない」

 辞任後、日大が「よけい内向きになっている」と指摘。「外部の人間がいろいろ言える経営委員会みたいなのをつくって、改善点をどんどん挙げ、それに従って改善していく。外圧をかけていくしかないんじゃないか」と話した。

◆「面白い学生はいっぱいいる」

 ゲストで登壇した医師の長尾和宏さんから「今も日大に対する愛、期待があるんですね」と問われると、和田さんは「日大って雑草魂というか、たくましい、面白い学生がいっぱいいる。もうちょい組織が変われば良くなる気がした」と答えた。  日大では和田さんが在任中の昨年、アメリカンフットボール部の薬物事件が発覚した。当時の酒井健夫学長と沢田康広副学長が引責辞任し、林さんは理事長報酬の減給50%(6カ月)の処分となった。 

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