スリランカから日本に逃れてきたナヴィーンさん(43)と妻のなおみさん(52)が国を相手に、夫の在留資格を求めている裁判の口頭弁論が25日、東京地裁で行われ、結審した。判決は10月31日に行われる。

◆結婚したのにどうして在留資格が認められない?

口頭弁論後に開かれた集会で、支援者に感謝を伝えるナヴィーンさん(右)と妻なおみさん=東京・霞が関の弁護士会館で

 裁判は、難民申請が不認定となり退去命令が出されたナヴィーンさんが、なおみさんと2016年に結婚した後も、在留資格が認められないままであることから国を相手に難民認定や在留特別許可を求めている。中島京子さんの小説でドラマ化された「やさしい猫」の境遇が似ているともいわれる。  口頭弁論で原告代理人の浦城知子弁護士は「結婚や家族生活は憲法や国際人権法で尊重されており、裁判で救済してほしい」と述べた。  なおみさんは集会で、傍聴に訪れた支援者を前に「みなさんの応援がわたしたちの勇気になっており、最後までよろしくお願いします」と語った。ナヴィーンさんは「絶望し自殺を考えることもあったが、みなさんのお陰で(心情が)変わってきた。これからもご支援を」と語った。(池尾伸一) 

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