平和公園の広島サミット記念館の隣にある、被爆アオギリが弱っているため、広島市は記念館の壁面に遮光ネットを取り付けました。

5月に開館したG7広島サミット記念館の東隣には、被爆したアオギリが移植されています。

爆心地から1・3キロにあった被爆樹木で、翌年に新芽が生えて人々を勇気づけたと言われています。

このアオギリの1本について、樹木医が「木が弱っている」と広島市に報告しました。「サミット記念館からの日光の照り返しが原因とみられる」とのことから、広島市は反射を減らすため、記念館の天井や壁面に遮光ネットを設置しました。

広島市に報告した樹木医の堀口力さんです。アオギリの葉っぱが白っぽく小さくなっていることに気がついたといいます。

樹木医 堀口力さん
「ここに白い構造物(サミット記念館)ができて光が乱反射した。下から横から。光条件がかなり変わってきた」

現在、樹齢100年程度とみられる被爆アオギリ。堀口さんは遮光ネットについては「効果が期待できる」と話しましたが、記念館や園路ができたことで、周辺の風や水の条件も変わったことから、慎重にみていく必要があると言います。

樹木医 堀口力さん
「被爆樹木を皆さんに知ってもらうきっかけになった木ですからね。大事な木ですので、元気な状態にもっていければと思う」

広島市によりますと、記念館は事前に関係者や別の樹木医と協議して、現在の場所に決めたということです。

広島市は、「アオギリに影響を与えたとしたら残念。できる限りの対策をしていきたい」としています。

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