子を持つ親にとって夏休みは手放しに「楽しいもの」とは言えないようです。

■「始まる“昼ごはんという名の戦い”」

井上貴博キャスター:
子どもたちにとっては嬉しい夏休みですが、少し大変な親をバックアップする取り組みがあります。

キッズラインが行ったアンケート調査によると、親の気持ちについて、「とても憂うつ」は24.3%、「少し憂うつ」は40.0%、「どちらでもない」は16.4%、「少し楽しみ」は12.1%、「とても楽しみ」は7.1%、と約6割が“憂うつ”と回答しています。

40代女性
「習い事や預かり施設への送迎に頭を使ううえ、多額の費用がかかる」

40代女性
「宿題チェックやスマホ・TVなど視聴時間の管理、家事の負担も増加する」

そういった中で、食事に負担を感じやすいということです。

【夏休み 負担と感じる家事は?】
1位 子どものお昼ご飯作り 77.6%
2位 食器の洗い物が増える 51.7%
3位 学童・塾・部活のお弁当作り 38.8%
4位 リビングの片付け 37.9%
5位 キッチンの掃除が増える 27.6%
※キッズライン調べ

SNSの声
「始まる“昼ごはんという名の戦い”」
「何年も経験しているのに、毎年恒例で『お昼どうしよ…』ってなる」
「夏休みになると、給食の有り難みが…」

■苦手メニューも食べることに “ハンドスピナー”でメニュー決め

井上キャスター:
小学生の子どもがいる、ゆずぴさんは、頑張ってお昼を作っても「また同じメニューなの?」などと言われてしまうそうです。

そこで、ゆずぴさんは、アイデアで夏休みのランチを楽しくします。

「ハンドスピナー」とメニューが書かれた紙を用意します。紙にはイラストとともに「ソースはインスタント、パスタ」や「めんどくさいけど、ホットケーキ」や「子どもの苦手克服、うどん」などと、メニューが8種類も書かれています。

その上で、ハンドスピナーを回し、止まったところのメニューにするそうです。ハンドスピナーなので、メニューのうち3つを指して止まります。これを前日の夜に行っているそうです。

ホラン千秋キャスター:
8種類ということですが、しばらくすると「もう全部来た」などと言われないことを祈りたいですね。

オンライン直売所「食べチョク」秋元里奈 代表:
でも、お子さんが自分で決めているというところが、文句言いづらいのではないでしょうか。お母さんが決めたわけではないですから。

井上キャスター:
ゲーム感覚なので、喧嘩にもならなくて、うまいなと思います。

お母さんとしては、毎日違うメニューをバランスよく作ることができます。子どもとしては、“自分で決めた”ため苦手メニューもよく食べることになります。

実施したのは、去年だったそうで、お子さんは当時小学5年生でした。

ただ、ハンドスピナーなので、ある程度かたよってしまいます。そこで、今年は進化しました。

同じメニューが続かない様に、“スピードくじ”方式にしたそうです。

くじを作るのは大変だと思いますが、1枚ずつ毎日引いて「ホットケーキ」などと出てきます。

こうすると、ある程度バランスよく色々なメニューを毎日食べることができるので、よりいいのではないかということです。

ホランキャスター:
皆さん本当に色々考えていますね。献立を考えるのも、買い物も面倒くさいけど、その前の段階から、ご飯作りは始まっているんですね。

■参加者1.5倍に ラジオ体操でパン・ジュース配布

井上キャスター:
その親御さんを少しでもバックアップする取り組みです。

7月24日午前6時ごろ、東京・江東区で女性が引くリヤカーのなかには、大量のパンが入っていました。惣菜パンもあれば、菓子パンもあります。

豊洲こども食堂 森生ゆり子 代表
「ラジオ体操プラス、食の支援ということで、パンを配るという風に思いつきました」

時代が進んでもラジオ体操は今もありますが、参加した子どもにパンやジュースを配布する取り組みです。

これまで弁当配布もありましたが、今年はパン・ジュースにしてみたところ、100人ぐらいが集まって、約70セットを全て配り終えたということでした。参加者は1.5倍になったそうです。

小学4年生
「朝早く起きてラジオ体操をしてきました。運動できて楽しいです」

基本的にこども家庭庁の補助金などがあるので、そういったものをバックアップとして使い、NPO団体がサービスを行っているそうです。

ホランキャスター:
どうしても3食をそろえるのが、時間的にも経済的にも厳しい家庭もあります。こういうところで支援をしてもらえることで、救われる方々もいると思います。

オンライン直売所「食べチョク」秋元里奈 代表:
こども食堂は、年々増えていって、公立の中学校ほどの数にもなっていたと記憶しています。支援を受けるべき人が来てくれないという問題もあるんですよね。

ラジオ体操と組み合わせたり、来やすい雰囲気を作るのは、より多くの人に支援を届ける意味でも、すごく有効かなと思います。

井上キャスター:
なかなか資金面も難しくて、ボランティアでも身を削っている方も多いです。国・自治体の支援もあるので、ぜひアクセスしてみてください。

■「楽しいことに子どもは集まる」 無料の昼食後には体験教室

井上キャスター:
他にも、東京・目黒区の「こどもば 夏休みのこども食堂」では、無料で昼ご飯が食べられます。

その後は体験教室があり、マンガ体験や工作をしたりなどを楽しめます。

NPO法人「こどもば」代表
「楽しいことに子どもは集まる。さみしくないし居場所作りにもなる」

他には、大手外食チェーンもいろいろと打ち出しています。

吉野家では、「お子様割」というものを行っています。小学生以下の場合、80円引きです。対象商品は60種類以上で、9月2日まで行っているそうです。

ほっともっとでは、「夏休みクーポン」を配布しています。子どもに限らず、ネット注文限定で1会計100円引きで、7月末まで行っているそうです。

オンライン直売所「食べチョク」秋元里奈 代表:
私たちも、こども食堂に寄付します。食品メーカーでも、NPO法人と連携している事例はたくさんあるかと思います。
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<プロフィール>
秋元里奈さん
オンライン直売所「食べチョク」代表 33歳
神奈川の農家に生まれる

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