夏の風物詩で、一大イベントの花火大会。夏の思い出づくりをと、楽しみにしている人も多いかもしれませんが、実は花火大会は、犬にとっては危険を及ぼす可能性があると言います。
場合によっては死んでしまうケースもあるということで、獣医師が警鐘を鳴らします。

夏といえば、花火。
特に打ち上げ花火は、様々な色や形に加え、大きな音や体に伝わる振動など、迫力満点のエンターテイメントです。

こうした花火大会に、愛犬を連れてきている人を見かけるケースがありますが、実はこれ、犬にとっては危険を及ぼす行為だと言います。

鳥取県米子市の動物病院で話を聞きました。

ふじい動物病院 藤井浩平 院長
「うちによく来るのが、花火の後にてんかん重積と言って、てんかんの発作自体が、5分とか10分とか持続的に起こるような犬です。そういう子たちというのは、てんかん重積の後に亡くなる場合が多いです。だから、てんかん発作がある犬は、絶対花火大会に連れて行かない方が良いと思います」

人間より耳が良いという犬にとって、ドンドンという大きな音が、悪影響を与える可能性があると言います。

特に注意が必要なのは、心臓の病気やてんかん発作などの持病を持っている犬ですが、持病を持っていない犬であっても、不安症やパニックを引き起こす可能性が考えられると言います。

さらに…

ふじい動物病院 藤井浩平 院長
「花火大会は夜に行われるので、その後に調子が悪くなってしまうと、救急でやっている病院とかがなければ、そのまま亡くなったり、対応できないケースもあると思います。なるべく花火大会には連れて行かずに過ごしてもらうのが良いと思います」

まずは花火大会に犬を連れて行かないことが一番の対策とのこと。

過去には、花火大会の会場近くに住んでいた犬が、花火大会の直後にてんかんやパニックを引き起こし、医師が救急往診をしたケースもあったそうです。

花火大会の他にも、大きな音によって、飼い犬の調子が悪くなるケースがあると言います。

ふじい動物病院 藤井浩平 院長
「おうちの近所で解体工事があったり、おうちの中で増築工事やリフォームとかをされて、すごく音が大きい状態というのは、同じようなことが起こると思います。やっぱり、不安症、一日中吠える、食欲不振、下痢、嘔吐とかそういう症状が見られます」

では、自宅近くで花火大会が行われる場合など、どうしても避けられない状況ではどうすれば良いのでしょうか。

ふじい動物病院 藤井浩平 院長
「窓を閉め切ってもらってなるべく音が入らないようにしてもらう、そういう対策が必要だと思います」

また花火大会に限らず、お祭りでは屋台の食べ物やゴミを犬が拾い食いするおそれや、人混みで犬が踏まれたり蹴られたりするおそれもあるので、注意が必要だということです。

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