24日から25日にかけて、台風第3号が非常に強い勢力で先島諸島に接近する見込みです。中心気圧は940ヘクトパスカルまで発達すると予想されていますが、これはどれほどの勢力なのか。気象予報士に聞きました。

「外に出られるような状況ではありません」台風3号に警戒

「今回の台風3号は、広範囲に雨雲が広がっているため、台風の中心から離れているところでも雨が降りやすいのが特徴です」

そう解説するのは、TBSウェザーセンター片山由紀子気象予報士だ。

「広がった雲の形は、風速15m以上の強風域にもおおむね一致していて、強風域も広いと言えます。台風は本州から見るとやや遠い位置にありますが、波やうねりは本州の方まで届いている。本州から見ても、注意が必要な台風です」

本州にも少なからず影響があるという今回の台風。24日のお昼ごろ、石垣島や与那国島に最も近づくとみられている。

TBSウェザーセンター片山由紀子気象予報士
「すでにかなり台風が強くはなっていますが、石垣島や与那国島のあたりは非常に海の水温が高いので、これからの24時間でさらに発達して、中心気圧が予想では940ヘクトパスカルにまで強くなるとみられています。非常に強い台風と言えるでしょう」

実際、2015年には949ヘクトパスカルの台風21号が与那国島に最接近した際、81.1メートルの暴風となり、住宅10戸が全壊するなどの被害をもたらした。

2015年9月 沖縄・石垣島

「940ヘクトパスカルというと、かなり強い方ですが、九州などに近づくレベルとしては年に数回あり、決して珍しい大きさではありません。2015年の台風21号は、その中でも日本トップクラスの風が吹いてしまい、被害が拡大しました」

2015年9月 沖縄・石垣島

台風3号では、2015年ほどの風速は予想されていないが、もちろん油断は禁物だ。沖縄地方では、一部の住家が倒壊するおそれもある「猛烈な風」が吹く所がある見込みと言われている。

「明日は最大瞬間風速65mが予想されています。時速でいうと、だいたい約300キロ。例えるならば、新幹線の風を切るぐらいの速さです。外に出られるような状況ではありません。気象台も、『本当に家が壊れてしまうくらいの強い風です』と警戒を呼びかけているんです」

早めの台風対策を行い、風が強まる前に頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重な警戒が必要だ。

最新の台風3号の情報は?

気象庁によりますと、大型で強い台風第3号は、23日15時には沖縄の南にあって、1時間におよそ15キロの速さで北北西へ進んでいます。中心の気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートルで、中心から半径110キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。台風は、今後発達しながら沖縄の南を北上し、24日から25日にかけて非常に強い勢力で先島諸島に接近する見込みです。

[風の予想]
 沖縄地方では24日から25日は、一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が吹く所がある見込みです。
 23日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
  沖縄地方 23メートル (35メートル)
 24日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
  沖縄地方 45メートル (65メートル) 
 25日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
  沖縄地方 25メートル (35メートル) 

[波の予想]
 沖縄地方では、23日は大しけとなる所があり、24日から25日は猛烈にしける見込みです。
 23日に予想される波の高さ
  沖縄地方  8メートル うねりを伴う
 24日に予想される波の高さ
  沖縄地方 12メートル うねりを伴う
 25日に予想される波の高さ
  沖縄地方  9メートル うねりを伴う

[雨の予想]
 沖縄地方では、25日にかけて、雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。
 23日18時から24日18時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  沖縄地方 200ミリ
 24日18時から25日18時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  沖縄地方 150ミリ

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