7月3日に新紙幣が発行されました。しかし、最近見なくなったあのお札があることを忘れていませんか?今回は、旧紙幣のあれこれについてです。

ほとんど見かけなくなったあの紙幣は…

紙幣の中で、一万円札、五千円札、千円札以外に、二千円札があることを忘れていませんか?この二千円札は最近、ほとんど見かけることがなくなりました。

愛媛県松山市内で聞いてみても…。

「何年も前から見たことがないです。間違えやすいし…」
「二千円札はほぼ見ないですね。自販機も使えないし『何でこれあるの?』みたいな…」

中には、二千円札があることを知らないという若者もいました。

そんな二千円札について、日銀松山支店の担当者に聞いてみると…

日本銀行松山支店 山田浩司発券課長
「二千円札は需要に応じて支払(発行)をしておりますので、見る機会があるかと思います」

日本銀行の統計によると、全国に出回っている二千円札は、2004年の5億枚をピークに激減。今では9700万枚にとどまっています。

しかし、この二千円札の流通量が増えている県があるのをご存じでしょうか。

二千円札の流通量が右肩上がりの沖縄県

それは、沖縄県。首里城の守礼門が描かれた二千円札は、2000年に開催された九州・沖縄サミットを記念して発行された紙幣で、なんと沖縄県内の流通量は年々、右肩上がりになっているんです。

地元の琉球銀行では、すべてのATMに二千円札優先ボタンを設けています。また沖縄銀行では、今年3月まではATMでの出金は千円札ではなく、二千円が優先される仕組みでしたが、今は二千円札優先ボタンを設ける仕様に変更しています。

記念に二千円札を持って帰りたい観光客も

二千円札にデザインされた守礼門がある、沖縄・首里城の売店では…。

「お客さんが両替で欲しがるから。いつも二千円札を準備している。
――どういった方が欲しがる?
「修学旅行生が特に多いですね。記念に持って帰りたいみたいで」

新紙幣の陰に隠れた二千円札。愛媛県内ではまるで過去の遺物のような二千円札も、他県では状況がかなり違っているようです。

旧紙幣は取っておくと価値が出るの?

次は「旧紙幣は取っておくと価値が出るのか―」そんな疑問を調査。さっそく、紙幣などの買取を行っている「質屋かんてい局 松前R56店」で聞いてみると…。

記者
「五百円札と百円札を買い取っていただきたいんですが」
眞鍋友規社長
「お買取りでいうと値段がつかないんですよ」
記者
「えっ、つかないんですか」

通常、古いというだけでは額面以上の価値はほとんどないという旧紙幣。では価値がある“プレミア紙幣”とは…?

眞鍋社長
「やはり価値があるのは、頭文字2つアルファベットがついていてその下6桁の数字。その6桁がゾロ目であるとか、あとは“123456”という番号のものがあれば価値は出ます」

これは、古い紙幣だけでなく、現在よく使われている紙幣でも同じなんだそう。

眞鍋社長
「やっぱり人気が高いのが『1』『7』『8』。日本人が好きそうな番号ですよね。逆にいうと日本人が嫌うのは『4』とか。『4』が揃っているものより『7』が揃っている方が、価値は高いです」

なかなかプレミア紙幣に出会う機会は少ないと思いますが、ひょっとしたらあなたの財布の中にそんなお宝が眠っているかもしれません。

ちなみに買取店によると、紙幣の状態にもよりますが、一万円札なら倍の二万円ぐらいで買い取ってもらえるそうです。

また、50年以上前に発行された百円札や五百円札も、もちろん今でも実際使うことができます。現在でも使える一番古い紙幣は、1885年(明治18年)に発行された「旧一円札」です。

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