甲子園切符がかかった高校野球青森県大会が22日、決勝戦を迎える。9日開幕の県大会で48チーム中決勝に残った2チームはともに過去の甲子園出場校。過去2度の甲子園出場を誇る春の県大会王者・弘前学院聖愛。今春センバツ出場で、夏11回の聖地出場経験がある青森山田だ。

決勝に上がった2チームはいずれも投打ともに安定して今大会を勝ち上がってきた。両チームの戦力を分析していく。

【弘前学院聖愛】
今大会はチーム打率が4割をこえ、4試合で42得点と打線に破壊力がある。また大会通じて失点はわずか3と投手陣も安定感がある。青森山田に勝った春の県大会決勝で先制の2点本塁打を放った貴田選手を中心にスタメン選手は好調を維持している。

また4試合全てで途中出場ながら存在感を放つ長尾選手も注目。準々決勝(青森商業戦)では、3点リードの7回にダメ押しの代打2点本塁打。東奥義塾との準決勝では、同点の6回1死満塁で再び代打起用。一ゴロに打ち取られるも相手の送球エラーで2人の走者がかえるなど、勝利を呼び込む活躍を見せた。

また投手陣も強力青森山田打線を封じ込める力がある。春の県大会決勝(青森山田戦)で完投勝利したエース吹田投手は今大会先発登板はしていないが救援で3試合に登板して5回1失点。2年生左腕、芹川投手はここまで3試合に先発。18回と3分の2を投げ、失点は準決勝の1点のみと試合を作る力がある。

春の県大会を制し、東北大会で準優勝になってもチャレンジャーの精神を忘れない。原田一範監督は3年ぶりの甲子園出場に向けてチームを仕上げてきた。

※弘前学院聖愛 原田一範監督
「ピンチの場面で相手の応援にのまれないように、普段から対戦相手の応援歌を流しながら練習しています。(例えば)青森山田などの応援歌を流す」

苦しい展開を想定しながら普段の練習を乗り越えた聖愛ナインが甲子園切符獲得に挑む。

【青森山田】
今年のセンバツでベスト8と全国大会での経験も豊富。センバツにともに出場した八戸学院光星、八戸工大一にも投打で圧倒して勝ち上がってきた。

4試合中3試合でコールド勝ちの打線の爆発力は今大会随一で、4試合での得点は計49点。八戸学院光星戦で2打席連続2点本塁打の主砲・原田選手を筆頭に打線に切れ目がない。

またエースの関、櫻田両投手の2枚看板を始め、今大会5投手で失点はわずか1。投手陣も順調な仕上がりを見せている。

2季連続での甲子園出場を見据え、チームは練習を重ねてきた。吉川勇大選手の言葉からもこの夏への意気込みが感じられる。

青森山田 吉川勇大選手(※八戸工大一戦後)
「(大会日程が)10日で5試合という中で体の疲労とかもあるのでとにかくはやく試合を終わらせるという気持ちでやっています」

青森山田が勝てば、17年以来7年ぶりの夏の甲子園出場。さらに05年以来19年ぶりの春夏連続甲子園となる。

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