怪談出版120年に朝ドラの放送決定。
今、島根県松江市は、小泉八雲・セツ夫婦の話題で盛り上がりを見せています。
そんな松江で、新たに準備が進む松江の窯元の器と八雲ゆかりのグルメのコラボ企画を取材しました。

松江市にある窯元・出雲本宮焼。
この日、焼き上がって窯から出された器には、おなじみ小泉八雲の後ろ姿が。

出雲本宮焼の高橋さんは、怪談出版120年を記念して、マグカップやお皿など、オリジナルの器を制作しています。

そんななか、窯から出てくる器の中に、ちょっと変わった形のものがありました。
これは一体?

出雲本宮焼高橋幸治窯 高橋幸治さん
「こちらが『雪女』、雪女が、冷気をふぅーと吹く感じ。
香りの高い日本酒を出したいということで、ふたを閉めてる時は香りが分からなくて、開けると、お酒の香りがポーンとして、飲むと。そういう趣向のものです」

実は、これ、怪談をモチーフにしたおちょこだったんです。

小泉八雲の話題で盛り上がる松江では、怪談スイーツや八雲夫妻をもてなすメニューが考案されるなど、様々な取り組みが始まっています。
そしてまた、新たな動きが。

さきほどのおちょこ。
陶芸や木工など松江の特産品の開発をおこなう「MATSUE流の会」の会長である高橋さんが、松江の酒と美味しいものを組み合わせる「怪談グルメ」のために作ったものなんです。

仕掛け人は、大手グルメサイト「ぐるなび」の社員でありながら、地域活性化起業人として松江市で働く寺島奈実さんです。

松江市地域活性化起業人 寺島奈実 さん
「小泉八雲がつなぐ国際交流とかも表現できたらいいかな。日本のみならず世界的にもすごい有名な作家なので。インバウンド向けにもすごい素敵な茶室で、お酒が飲めるのは特別なので」

そう寺島さんが話す場所は、松江市の飲食店街・東本町に。
「豊の秋」で知られる造り酒屋・米田酒造にある茶室「豊秋庵」。
この場所で、日本酒と八雲ゆかりの料理を組み合わせて提供しようというのです。

米田酒造 原健太さん
「今回は小泉八雲にちなんで、八雲に所縁のある土地から選んで、あてを決めたいと思っていて」

この日は、八雲と同じアイルランド出身のシェフや松江市の国際交流員らが集まり、メニューの選定会が行われました。

アイルランド出身のシェフ アラン・フィッシャーさん
「これも後味は塩っぽい、レンコンチップスも塩っぽい。2番目の酒に合うと思う。どっちでもおいしい」

松江市国際交流員 ニコラス・マッカラさん
「最初に何かのお酒を飲んで、その後はチーズの味で、多分、そういう順番がいいかもしれない」

怪談をモチーフにしたおちょこで、実際に米田酒造の3種類の日本酒を飲みながら、それに合わせる料理を選定。
その結果、松江の和菓子や八雲が松江の後に暮らした熊本や焼津にちなんだメニューになりました。

そして、出雲本宮焼で行われた打合せでは、さらにおどろく怪談グルメも。

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