東京都内で新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。定点医療機関当たりの直近1週間(8~14日)の患者報告数は7.56人で、10週続けて増えた。都医師会は「お盆明けには昨年以上の流行になる恐れがある」として、マスク着用など感染予防策の徹底を改めて呼びかけている。

◆「暑さが続くと食欲不振や脱水で重症化しやすい」

 都内の患者報告数は5月に増え始め、7月以降勢いを増している。都医師会の尾崎治夫会長は16日の定例会見で、昨年同時期と比べ「増加のカーブがかなり似ている」と指摘。現在主流の変異株「KP.3」はこれまでの免疫を回避し、感染力が強いとされ、尾崎会長は「昨年のピークより多くの患者が出るのではないか」と危機感を示した。  KP.3は高熱とのどの痛みが特徴。尾崎会長は「特に高齢者は暑い日が続き、体力や免疫力が低下する。食欲不振や脱水で重症化しやすい」と注意を求めている。  乳幼児らに流行し、手のひらや口の中などに発疹ができる「手足口病」も直近1週間の患者報告数が16.39人で、5週連続で警報基準を超えた。アルコール消毒が効きにくく、都はせっけんでのこまめな手洗いやマスク着用などの対策を呼びかける。(渡辺真由子) 

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