福島県内の新型コロナウイルスの感染者は、今年1月下旬から2月上旬にかけ急増し、その後落ち着いてきましたが、ここ3週連続で前の週を上回りました。移動の機会が増える夏休みに向けて、感染対策が必要です。

郡山市にある「むつき医科歯科在宅クリニック」。7月に入って発熱外来を受診する患者が再び増えているといいます。

むつき医科歯科在宅クリニック・中澤祐太朗医師「(新型コロナの)陽性者がぽつぽつと出ていて、ここ1週間でもだいたい10人弱の患者が陽性になっている」

県によりますと、7月14日までの1週間で、県内1医療機関あたりの新型コロナの感染者数は6.18人で、前の週より1.97人増えています。地域別では、相双が最も多く10.83人、次いでいわき市が8.46人、県南が7人などとなっていて、郡山市と南会津を除いて前の週を上回っています。

一方、小さな子どもを中心に夏に流行する手足口病も前の週から4.39人増え、10.39人となり、警報レベルが続いています。

また、感染症が原因とみられる小中学校の学年閉鎖や学級閉鎖が、相馬市や福島市で報告されています。

夏休み直前、なぜ感染症が流行?

いま、感染症がなぜ流行しているのか、むつき医科歯科在宅クリニックの中澤医師は、ひとつは感染対策のゆるみがあると指摘します。

例えば、人込みでもマスクをしていなかったり、手洗いが充分でなかったり。また、手足口病については高温多湿を好むので、気温が高く、湿気が多い気候も感染拡大の要因だといいます。

この時期の対策として、まずは、基本的な感染対策を徹底すること、そして新型コロナに関してはワクチン接種も有効です。

中澤医師「高齢者や、基礎疾患をお持ちで重症化リスクの高い方は、この夏、1度接種を推奨したい」

新型コロナワクチンの公費負担は今年3月で終了しています。例えば、中澤医師のクリニックでは費用は1回1万5400円になりますが、年齢や基礎疾患の有無など自身の重症化リスクを踏まえたうえで検討してほしいということです。

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