ペットが繁殖を繰り返すなどして、飼い主が飼育できなくなる数に増えてしまう「多頭飼育崩壊」の問題。15日、岩手県沿岸部で民間の保護施設が、保健所と共同で増えすぎたネコを捕獲する現場を取材しました。

(木下記者)
「とても大きな家なんですけど、家のいたるところにネコがいます。あらゆる場所にネコがいます」

ネコの捕獲作業が行われたのは沿岸部に住む60代の飼い主の家です。
捕獲器という道具を使い、保健所やボランティアと共同で次々と捕まえていきます。

(飼い主)
「最初は一匹だったんですけど、この十何年で60匹までなりました。他からも来てるみたいでうちのネコじゃないのも」

現在、飼い主は生活保護を受給していて、ネコの餌代の負担によりさらに生活が困窮。
これ以上ネコを増やさないため、全て捕獲して不妊手術を施し飼い主に返すことにしました。
これにかかる費用は、東京の社団法人が行う助成制度を活用します。
15日は37匹が捕獲され、今後、専門の獣医により不妊手術が施されます。

(保護施設の代表 鈴子真佐美さん)
「理想としては一代限りここにいる子たちが5年、6年、7年と寿命を全うして頭数が少なくなっていくまでを支援できればと。そのうち(飼い主が)自活できてご自身でフード代とか出せるようになるまで、長く支援していかないといけないと思ってます」

保護施設では、手術を終えたネコの餌代を支援するため、寄付や物品提供を募ります。

また、保健所では多頭飼育崩壊に陥らないために、飼い主にペットの去勢や不妊手術を行い適正な飼育を呼びかけています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。