広島県廿日市市の美術館で、古紙の段ボールを使ったアート作品の展覧会が開かれています。

坂本可織記者
「こちらのカメレオン、実は私たちの生活に身近な段ボールでできています!」

廿日市市吉和にあるウッドワン美術館で開かれているのは展覧会、『ダンボールものがたり』です。巨大な恐竜や動物などダンボールの古紙を使って作られた約100点の作品が並びます。

作品を手がけたのはダンボール造形作家の玉田多紀さんです。

ダンボール造形作家 玉田多紀さん
「もっとダイナミックに体動かしたいな。手を使いたいなっていう時に段ボールがあってをそれを握り出したのが始まり」

ダンボールの強度と柔軟性に魅了され制作に没頭すること17年…。
作り上げた作品は300点を超えます。こちらは絶滅危惧種がテーマです。

ダンボール造形作家 玉田多紀さん
「人間と生き物の絶対に踏み入れてはいけないような結界や境界のようなものを守るべきだよねというメッセージを込めて一段高いところにみんな収まっている」

オランウータンは1本1本の毛まで全てダンボールで表現しています。

ダンボール造形作家 玉田多紀さん
「水につけて剥がしたダンボール紙という紙を接着剤をつけてこよるわけです。
それをくっつけていくという」

くっつけた毛の数は約3000本と細部までこだわり、約1ヶ月かけて完成させました。

ほかにも、開催地である廿日市市吉和にちなんだ新作も…。
こちらの作品はヒトとクマの争いから“熊崎”と地名がつけられた吉和の言い伝えをもとに生み出されました。

ダンボール造形作家 玉田多紀さん
「今も昔も(動物と人間の)超えてはいけないラインがあるのを伝えたいし、教訓みたいなものかなと」

2本足で立たせることでより野生的なクマを表現しています。さらに、子どもも楽しめる体験型アートまで…!

坂本可織記者
「こちらの卵は実際に中に入って写真を撮ることもできます」

ダンボール造形作家 玉田多紀さん
「じっと細かいとこを見て、(作品と自分の)ものがたりを作って生き物と自分がどのような対話ができるかというのをしてほしい」
作品展は廿日市市のウッドワン美術館で9月23日まで開かれています。

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