猛暑が予想されるこの夏、暑さをしのぐエアコンで“正しく節電”する方法を、2024年に配信した記事から振り返ります。

資源エネルギー庁によりますと、家庭における夏場の電気使用量のうち、エアコンと冷蔵庫だけで全体の半分を占める結果が出ています。物価の高騰に加え、電気料金の値上げで、より節電への意識が高まるなか、エアコンの「誤解されている節電方法」が話題になっています。

夏場の電力使用はエアコンの割合が高い

ニュースで頻繁に呼びかけられている「エアコンの適切な使用」国から電力会社への補助金があるとはいえ、エアコンを使うと電気代を意識する人も少なくありません。

エアコンでの節電方法…どれだけ知っている?

まちの人からは「高いなと思います」といった声や、「基本は除湿運転です」という声のほか、「夜は涼しい時間は窓を開ける」という声が聞かれます。そこで、エアコンの節電に関する質問を用意しました。

まちで聞いてみました

1、風量は「弱」で使う
2、室外機全体をカバーで覆って日よけにする
3、窓から熱が入らないようにする
4、帰宅時はまず窓を開ける

このうち、1番と2番は実は間違った節電方法なんです。

調査した約6割が“節電方法”を誤解

この調査を行った空調機器メーカーのダイキン工業によりますと、調査したおよそ6割の人が間違った節電方法である「風量は弱で使う」を選んだということです。

ダイキンHVACソリューション北陸・柳瀬優加さん
「“弱”で運転しますと、部屋の中にある熱を外に運ぶのに時間がかかってしまいますので、その分エアコンの圧縮機に余計な負荷がかかってしまいます」

エアコンの仕組み

エアコンは、熱交換器を使い空気中の熱を下げたり上げたりしています。熱交換器と繋がる圧縮機は室外機に入っていて、最も電力を使う圧縮機の負担を減らすのが節電のポイントです。

室外機の圧縮機が節電のキモ

ダイキンHVACソリューション北陸・柳瀬優加さん
「室内機のファンに使う電力は圧縮機に使う電力よりはるかに低いので、設定風量は“自動”にして運転することをお勧めします」

最も効率が良い、つまり節電になるのは風量を自動にすること。さらに「自動運転」モードにすると、最も効率が良い運転を機械が切り替えてくれるのでおすすめだということです。

ダイキンHVACソリューション北陸・柳瀬優加さん
「快適に過ごして頂けるのは自動運転。暑くなって設定温度を下げますと、圧縮機に負荷がかかってしまいます。なので設定温度を下げるのではなく風量を上げて体感温度を下げてあげる」

風量も運転モードも“自動”がおすすめ

さらに、30分程度の外出であればエアコンをつけっぱなしにしておく方が節電になるとして、柳瀬さんは「エアコンをこまめにON、OFFしますと、エアコンの立ち上がりに電力が使われますので、30分程度の外出でしたた、つけっぱなしにした方が節電に繋がる」と説明します。

室外機の日よけカバー…使い方を誤ると節電にならないことも

また、節電効果のある室外機の日よけカバーもカバーがずれるなどして風通しが悪くなることで逆効果になることもあり、柳瀬さんは「周りの空気の通り道を作ってあげるのが大事」と話します。

日よけカバーの取り扱いも注意

ダイキンHVACソリューション北陸・柳瀬優加さん
「室外機のまわりを覆ってしまいますと、室外機の吹き出し口や、吸い込み口の空気が通らなくなって、効率の悪い運転をしてしまいます」

エアコンの節電について…答え合わせ

日ごろ気に留めることが少ない室外機周りの整理整頓などフィルターのこまめな掃除と合わせてふだんからのメンテナンスが節電に繋がると言えそうです。

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