県外で活躍する青森県民を紹介するターニングポイント。人生の転機となったそのとき、どのような思いや決意があったのか。
第83回のストーリーは、青森市出身・パフォーマーで大道芸人の「パフォーマー刹那」さん。現在は、北海道札幌市で、銅像などになりきる大道芸「スタチューパフォーマンス」で“ミドリーマン”として活動。

マジックやジャグリングも得意とする傍ら、「Cafe&Bar Weal'S」の店長も務めている。

マジック好き少年の将来の夢はマジシャン でも“なまり”に阻まれる!?

刹那さんの幼少期は、目立ちたがり屋な子どもだった。
小学生の頃の夢は、マジシャンになること。

パフォーマー刹那さん
「小さい頃からマジックがとても大好きで、クラスの友だちに見せるような子だったんです」

「Mr.マリック」が好きだったこともあり、小学5年生から趣味でマジックを始めた。
中学2年のときに親の仕事の都合で札幌へ引っ越した後もマジックは続けていたが、しゃべるのが苦手になった。

パフォーマー刹那さん
「青森から北海道に引っ越してきて、ちょっと“なまり”がコンプレックスだったのもあって、なかなか北海道の方に通じないとか、それでちょっと伝えるのが難しいなって感じて、しゃべるのが少し苦手になってしまいました」

マジックが好きすぎて、高校生でありながら北海道大学の『奇術研究会』への入部を直接申請しに行ったものの、未成年であることで断られる。
しかし、あきらめきれなかった刹那さんは、そのサークルに入ることだけを考え、大学進学を選んだ。

小中高は1人でマジック 大学はいろんな仲間と出会い自身の実力を知る

パフォーマー刹那さん
「小学校、中学校、高校と1人でずっとマジックをやっていて、仲間がいなかったんですよね。そういうサークルがあると知って、いろんな仲間とマジックをやってみたいなって思った。他にも自分よりももっともっと上手い先輩とかがいるんだっていう世界を知りましたね」

別の大学ではあったものの、サークルの仲間とマジックやジャグリングの練習に打ち込んでいた。

しかし、就職という現実で、マジックができなくなることに不安を覚え、後悔のないように一歩を踏み出した。

パフォーマー刹那さん
「いろいろ調べていったら、札幌の地下歩行空間で何かオーディションがあることがわかりました。そこに受かると、公共の場でパフォーマンスができるっていうことを知って、オーディションを受けました」

オーディションには落ちたが、そこでの新たな出会いが自分の今の未来を導いていく。

きっかけをくれたのは『大道芸人の先輩』パフォーマーへの道を切り拓く

パフォーマー刹那さん
「そのオーディションに落ちたんですけども、そこでプロの大道芸人の先輩が見てくださっていて、『一緒にパフォーマンスをやらないか』と誘われました。それで大学2年生のときから、大道芸を始めるようになりました」

プロの大道芸人の先輩にいろんな現場に連れて行ってもらい、勉強した。そこで学んだのは、技術だけでなく人を引き付ける魅力があること。刹那さんの魅力は、思春期から始まった口下手なところ。

パフォーマー刹那さん
「逆にしゃべらない方が人を引き付けるよっていうことですね。しゃべらないでできるパフォーマンスは何かなって考えたときに、銅像になりきるパフォーマンスだということでした」

今ではいろんな場所でライセンスを獲得し、”ミドリーマン”として街中でパフォーマンスを行っている。コロナ禍には仕事が減ったこともあったが、活動10年目の今は、プレーヤーとしてカフェの店長として突き進んでいる。

パフォーマー刹那さん
「小さい頃から好きでやってきたものですので、ずっとプレーヤーでいたいっていう感じです。こういうパフォーマンスがあるんだよっていうのは、いろんな人に知ってもらいたいですね。
やっぱり青森に帰って、青森の方に喜んでいただく。それが地元への恩返しだと思っています。なので、青森での活動もどんどん増やしていけたらなと思っています。お客さんからの拍手をいただいたときが、一番幸せだなと感じます」

しゃべることが苦手な“短所”を“長所”に変え、人生を切り拓いた刹那さん。きょうも多くの人たちをそのパフォーマンスで魅了している。

青森テレビ「わっち!!」月~金曜夕方4時25分
「Turning Point」2024年7月9日(火)放送回より

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