「ユニバーサルツーリズム」とは国籍の違いや障害の有無などを問わず観光を楽しめるようにするというものです。
これからの観光の在り方の重要な考え方とされていて、山梨県内の観光地、笛吹市の石和温泉ではこのユニバーサルツーリズムに関する研修が行われました。
テーマは今後増加が見込まれる認知症です。
医療関係者:
「認知症の方と一緒に考えて行動することが、その方にとって必要な支援につながっていく」
この講座は笛吹市と市内の観光業者、医療関係者が行ったものでホテルや旅館の従業員など約30人が参加しました。
認知症の主な症状などが紹介された後、認知症の宿泊客が脱衣所で「服が見当たらない」と言っている状況への対応を参加者同士で話し合いました。
参加者:
「同行者がいたら来てもらって話をして、『どうでしょうか』というのはよくやりますね」
医療関係者:
「一緒にそういうサポートをしていくのが自然な関わり方かな、と思います」
認知症は2030年には国内で523万人、高齢者の6.7人に1人があてはまると推計されていて、予備群も含めると1000万人を超える見通しです。
高齢化が進む中、増加が見込まれる認知症の観光客にももてなしと観光を楽しんでもらうため、受講者は認知症サポーターとして登録もされます。
参加者は:
「お客様の立場に立った考え方は全スタッフに周知していきたい」
「おもてなしの一環として心を持って接していくことが大切」
なお県によりますと、2024年3月末現在、県内の認知症サポーターは12万7605人で人口に占める割合では全国10番目に高いということです。
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