夏の高校野球長崎県大会を前に注目校を紹介するシリーズ「目指せ甲子園」。2回目は「緻密」かつ「堅実」な野球で大会2連覇を狙う創成館高校です。

去年夏の優勝校、創成館。
今のチームに代替わりしてからは優勝こそありませんが、3つの県大会のうち3位が2回。安定して勝ち上がる粘り強さが備わってきました。

チームの中心は去年、甲子園の土を踏んだ2人です。
3回戦で2安打を放った向段選手はことしキャプテンを務めています。

向段泰一郎主将:
「緊張する舞台でどれだけ自分の力が発揮できるかという、メンタルの部分はしっかり鍛えられたと思います」

もう1人は村田投手。
去年は背番号「18」ことしはエースナンバーを背負います。

村田昊徽投手:
「(甲子園は)人が多かったんで、すげーなと思って本当に、素直にすごいなと思ったので、また行きたいなという思いは強いですね」

多彩なピッチャーが揃う創成館。
右投げの村田投手のほか、左のオーバースローに右と左のサイドスローと継投のパターンが豊富です。相手バッターの目線を変え的を絞らせません。

インタ:村田昊徽投手:
「点を取られてもしっかり勝てるようなピッチャーになって絶対優勝したいです」

創成館は伝統的に「守り勝つ」チームです。
守備練習では稙田監督が厳しい目を光らせます。

稙田龍生監督:
「内野手の送球がえらい気になるね、内野手はアバウトな送球じゃどうしようもないやんか」

より正確に、スピーディーに。
野球の基本、キャッチボールの段階から高いレベルが求められます。

稙田龍生監督:
「こんなん遅いやろ、捕ると同時に右足をステップ、これでいい、これがボール回し」

捕球した後のボールの握り替えやステップの運び方など指導は細部にまで及びます。

向段泰一郎主将:
「守備でリズムを作っていくチームだと思っているので、そういう細かい部分をしっかり全員で突き詰めて日ごろからやっています」

この日の紅白戦、攻撃面にも創成館の緻密な野球が表れていました。
ランナーを1塁に置いての場面。
チャンスを広げるための作戦、バントやエンドランを繰り返し練習します。
堅実にランナーを得点圏に進め、一打で得点するのが理想の展開です。

稙田龍生監督:
「例年うちはそういう小技がちゃんと決まらないと勝てないのでそういうのを重要視しています」

去年の夏は第5シードから甲子園まで駆け上がりました。
ことしは第3シード、虎視眈々と頂点を狙います。

向段泰一郎主将:
「1球で負けることもありますし1球で勝つこともあると思うので、カッコイイとかいいプレーではなくて泥臭く粘り強く一致団結して優勝に向かって全員で行きたいと思います」

スキのないチームに仕上がった創成館ナイン。鍛え上げた緻密な野球で一つ一つ堅実に勝ちを積み重ねます。

創成館はこれまでの県大会で第1シードの長崎日大と第2シードの海星に延長戦の末、惜しくも敗れています。最後の大会でリベンジを誓います。
創成館は2回戦からの登場、佐世保南と長崎西の勝者と今月17日に対戦予定です。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。