札幌市の中心部で進む再開発ラッシュ。新幹線の札幌延伸延期で駅前再開発の遅れも心配される中、大通エリアの「新しい顔」となるビルの工事が始まりました。

札幌中央区南2条西4丁目。11日、この場所に建てられる複合ビルの起工式が開かれました。

ビヴォ跡地の「札幌ダイビル」の起工式(11日)

 地上19階地下2階建ての「札幌ダイビル」。商業施設のほか、ホテルやオフィスも入る大規模な複合ビルで、2027年4月ごろに開業予定です。

 ダイビル丸山卓社長
「オフィスワーカーだけじゃなくてそうじゃない人でも気軽に寄ってもらえるようなところにしたい」

 この場所に高層ビルが建ったのは、札幌オリンピック前の1968年。「中心街デパート」として開業しました。1973年には道内1号店のダイエーが入居。

 その後は、ファッションビル「ピヴォ」に名称を替え、去年5月に閉館するまでの27年間、若者文化の中心地として親しまれました。

 最近は、モユクサッポロやココノススキノのオープンで、再び注目が集まっている大通エリア。

起工式が行われた場所のすぐ隣でも…

 麻原衣桜記者
「4丁目プラザ跡地でも、新たなビルの建設が進められています。さらに斜め向かいの札幌三越などでもビルの建て替えが検討されているということです」

4丁目プラザの跡地で建設が進むのは、地上13階地下2階建ての複合ビル。

大通公園に面した道銀本店の跡地には地上36階、地下3階建ての巨大複合ビルが建設予定です。

さらに、老舗デパート札幌三越と丸井今井本店でも建て替えや再開発が検討されています。

 札幌市の秋元市長も期待感を示しました。

札幌市 秋元克広市長
「新しい札幌の顔として、道民市民にも親しんでもらえる施設になるよう期待する」

札幌四番街商店街振興局 戸澤眞理事長
「札幌駅ゾーンとわれわれ大通ゾーンが、お互いに切磋琢磨して札幌全体が盛り上がればいいと」

一方、これまで再開発が進められてきた札幌駅周辺では、新幹線の開業延期でスケジュールに遅れが出ないか懸念されています。

 東京では、11日、道内選出の国会議員らが創成川通りや駅前ターミナルの再開発を計画通り進めるよう、国交大臣に要請しました。

中村裕之衆院議員
「新幹線開業時期とは明確に切り分けて、これらの札幌駅周辺再開発は進めて行きますと明言されましたので、出来るだけ早くまたバスターミナルから乗れるように出来るんではないかと」

変わり続ける札幌中心部。次の50年を見据えた再開発が、新たな局面を迎えています。

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