埼玉県の専門学校に通っていた仙台市出身の女性が自殺したのは教員からの「アカデミックハラスメント」が原因だとして、遺族が学校法人などに損害賠償を求めた裁判が11日、仙台地方裁判所で始まりました。学校法人側は、請求棄却を求め争う姿勢を示しました。

訴えを起こしているのは、仙台市出身で去年11月に自殺した下田華愛さんの母親です。訴えによりますと、埼玉県にある医療の専門学校に通っていた下田さんは、2021年の入学当初から教員2人に精神的に追いつめられるいわゆる「アカデミックハラスメント」を受けていました。

その後、下田さんはうつ病を発症し学校を退学、去年11月、21歳で自殺しました。

下田さんの母親は学校側の対応が不適切だったとして、運営する学校法人や校長、教員に6800万円余りの損害賠償を求めています。

仙台地裁

11日、仙台地裁で開かれた第1回口頭弁論で、学校側は原告の請求棄却を求め争う姿勢を示しました。具体的な主張は、次回以降に示すということです。

原告 下田華愛さんの母親:
「(学校現場に)日常的にハラスメントがあることを知ってもらいたい。本当の真実にたどり着くまで戦っていきたい」
神坪浩喜弁護士:
「娘さんの思いも継ぎつつ、真実に迫って、二度とこういう悲劇が起きないようにしていきたいというのがお母さんの強い思い」

次回の弁論は10月17日に開かれます。

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