昨年4月の東京都江東区長選を巡る公選法違反事件で、区は10日、有罪判決が確定し、当選無効となった木村弥生前区長に対し、在職中に支払った給与全額約1000万円の返還を請求すると発表した。区によると、木村氏は返還する意向を示しているという。

◆退職金約460万円も「不支給」

木村弥生・前江東区長=2023年10月、浅井慶撮影

 区は、木村氏が有料広告を巡って区議会で虚偽答弁をした疑いがあるとして、支給を差し止めていた退職金約460万円も不支給とした。9日付で木村氏に通知し、返還方法を調整する。  最高裁は昨年12月、買収罪で当選無効となった元大阪市議に対し、在職中の報酬全額を市に返還を命じる初の判断を示した。区はこの判決を踏まえ、給与の全額返還を求めた。  木村氏は昨年4月に初当選したが、公選法違反容疑で東京地検特捜部から区長室など家宅捜索を受け、同11月15日付で区長を辞職し、6月に有罪判決が確定した。(井上真典) 

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