宮崎県内各地の海水浴場は夏のレジャーシーズンが到来しています。海の安全を守ろうと「オーシャンドクター」として活動する一人の医師にスポットをあてます。

普段は訪問診療

患者の診察を行っているのは宮崎市のマナビヤ在宅クリニックの迫田哲平院長。
平日は毎日、患者の自宅を回り診療を行っています。

(マナビヤ在宅クリニック 迫田哲平院長)「(患者と)お話してふだんと違いがないかとか、現場でできる診察で…」

この日も午前中だけで5件の訪問診療にあたりました。

(患者)「なるだけ、ご自分から笑われて患者の気持ちをほぐして…そういう気の行き届いた先生」
(患者)「評判いいですよ先生は」
(迫田院長)「いやいやいや…」


そんな迫田医師、訪問診療以外にも医師として取り組んでいることがあります。

海に特化した医師「オーシャンドクター」

先月、宮崎市青島で開かれたドローンのイベント、


迫田医師の姿はその会場にありました。
(迫田哲平医師)「今回の(イベントが)きっかけになって少し動きが取れたらいいなと思っている」


実は、迫田医師、海に特化した医師として活動しているいわば、「オーシャンドクター」なんです。

(迫田哲平医師)「例えばアクアアスロンだったり、トライアスロンだったり、オープンウォータースイミングだったり、そういったときに皆さんに安心を担保できる存在なのかと思っている」


宮崎県内のスポーツイベントでメディカルサポートに入ったり、海の近くにある学校の教職員に人命救助の講習をしたりと「オーシャンドクター」として活動の幅を広げている迫田医師。

ドローンを使った全国初の水難救助訓練

この日は自身が副理事長を務める宮崎ライフセービングクラブとイベントの企画などを手がける東京の会社と一緒にドローンのイベントを開催しました。

メインとなったのはドローンを使った全国初の水難救助訓練です。

(三浦功将記者)「皆さんが思い浮かべるドローンはこのように片手で楽々運べる1キロ未満のサイズだと思いますが、今回お披露目されるドローンはこんなに巨大なんです」


ビーチに現れたのは全国で30台しかない最新型のドローン。
縦、横の大きさは4メートルほどでその重さはおよそ100キロ!最高時速54キロで飛行することが可能です。


(オーシャンドクター 迫田哲平さん)「今後のAIとかロボットとかの時代にかなったものかと思うので。最先端で取り入れてできれば青島に常設できればいいと思うんですけど」

「レスキュー、レスキュー。ドローン要請します」

訓練では、まず監視員が海でおぼれている人を発見。


そして、ドローンが救助用の浮き輪を運びます。

今回の訓練の狙いは安全意識の向上、そしてライフセーバーの人手不足の解消です。


浜辺から200メートルのポイントにたどり着くまで、ライフセーバーが泳ぐと2分から3分ほどかかりますが、ドローンであればわずか30秒足らずでおぼれている人に浮き輪を渡すことが可能となります。

今回、関係者もドローンの活用で迅速な救助活動につながると手ごたえを感じたようです。


(宮崎ライフセービングクラブ 小玉順規 理事長)「人材不足というのもあるので、こういうテクノロジーを使えれば、それだけ動員する人も少なくのなるのでいいと思う。本当実用化されると行政も民間も含めてみんなで協力し合って青島を守れればと思う」

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