自民党安倍派の裏金事件で、政治資金規正法違反(虚偽記入)の罪に問われた事務局長で会計責任者の松本淳一郎被告(76)の公判が9日、東京地裁であった。被告人質問で検察側から、政治資金パーティー券の販売ノルマ超過分を政治資金収支報告書に記載しない運用をやめようと提案したことはなかったかと問われ「かつて派閥幹部と話したことがある」と述べた。 相手について会計責任者に就任した2019年以降の幹部と言及したものの、氏名は明らかにしなかった。 検察側は今年6月の公判で被告が証言した、22年4月に一度中止されたノルマ超過分の議員側への還流再開を要求した「ある議員」が誰なのかも尋ねたが、被告は「私からは差し控える」と述べるにとどめた。 共同通信は「当時会長代理だった下村博文氏が再開を要求した」と派閥関係者が東京地検特捜部の聴取に供述したと報じている。下村氏は否定している。 被告は起訴内容のうち、議員側が18~19年に派閥に納めずプールしていたノルマ超過分については把握していなかったと否認している。
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