水俣病被害者らでつくる関係団体との再懇談で、発言遮断問題について謝罪する伊藤環境相＝８日午前、熊本県水俣市

　水俣病被害者らが伊藤信太郎環境相との懇談の際に発言を遮られた問題を受け、環境省が改めて設けた懇談が８日、熊本県水俣市で始まった。伊藤氏は冒頭、被害者側に「不適切な運営をし、大変申し訳ありませんでした」と改めて謝罪した。１０、１１日も含めた計３日間で、熊本、鹿児島両県の計８団体と懇談を予定。環境省は発言時間を１団体３分とした以前の対応から一転し、制限を設けないとしている。 　８日午前、伊藤氏は同市の交流施設「もやい館」で関係６団体との合同懇談に臨み、団体側から５月１日に提出された共同要求書に回答。団体側は水俣病特別措置法が定める健康調査を一刻も早く行うことや、患者認定制度の見直しなどを求めていた。 　このほか、１９５６年の水俣病公式確認のきっかけとなった「１号患者」の田中実子さん（７１）宅や、胎児性患者らの集会施設を訪問。 　５月１日の懇談には８団体が参加。団体側の発言中、持ち時間３分を超えた複数の発言者のマイクを環境省側が切った。伊藤氏は５月８日、現地を再訪して直接謝罪。再懇談を設定した。


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