鳥取県の今年最大のイベント、「ねんりんピックはばたけ鳥取2024」は、10月19日に開幕します。
60歳以上を中心に幅広い年代の人達が楽しめる29種目が県内全域で繰り広げられますが、その中にはちょっと意外な種目もあるんです。

「ねんりんピックはばたけ鳥取2024」の開幕まであと107日、県内19のすべての市町村であわせて29種目が行われます。
テニスやゴルフ、剣道・弓道といったスポーツ種目、ボーリングやグラウンドゴルフといった高齢の愛好者が多い種目、囲碁、将棋、俳句といった文化種目まで幅広くあります。

中にはちょっと意外な種目も…

ゆったりとした音楽に合わせて手や足を動かす太極拳、これもねんりんピックの種目のひとつです。
取材したのは鳥取市内で30年近く活動を続ける太極拳連星クラブ、これまでのねんりんピックに何人もの選手を送り出しました。

ねんりんピック出場経験者は
「体幹を動かすので、全身の運動で、しかもゆっくりで」
「ほかの県の方達の演武を見て、がんばらなきゃとか思いますね。」

太極拳は中国が源流の武術のひとつ、演技は「表演」、中国風の揃いのユニフォームは「表演服」と呼ばれます。
その真髄はと尋ねると、3つの大事なことがあると指導者から答えが返ってきました。

鳥取県武術太極拳連盟 谷本由美子理事
「まず太極拳は武術である。そして、体の中を整えていく気功という部分が太極拳にはあります。それからもうひとつはやっぱり健康体操、体全体を動かす。」

心拍数が上がるような激しい動作がないのに、しっかり体が鍛えられることから、年代を問わず楽しめるのが太極拳のいいところ。
連星クラブは60代、70代が中心ですが、ジュニア世代の愛好者もいます。
ねんりんピックの太極拳は6、7人のチームの対抗戦、決められた動作を取り入れながら自分たちで構成を考え、4分以内で演じます。
審査のポイントは形の美しさ、体のバランス、チームの協調性、そして風格など。
今年のねんりんピックに出場が決まった小谷美代子さんは、大会に向け練習を重ねています。

小谷美代子さん
「辛くはない、チームというか皆と和気あいあいといいながら練習には励んでおります。
いつも練習している通りのことができたらいいなと、それまで練習あるのみだと思っています。」

若い伊藤さんは選手として出場できる世代ではありませんが、10月のねんりんピックで一役買うことになりました。

太極拳以外にも「長拳」と呼ばれる武術も収めた伊藤さん、ねんりんピックに関連した中国武術の体験イベントに携わります。

伊藤聡美さん
「子どもたちや会場に来て下さった一般の方に体験してもらえる機会があればなと思って企画を進めさせていただいています。」

今年のねんりんピックの太極拳の会場は鳥取市の市民体育館、全国から愛好者が集まるビッグイベントに、関係者の期待も膨らみます。

鳥取県武術太極拳連盟 谷本由美子理事
「艶やかに、自分たちで考えた動きで競う、全国の仲間が集まって競い合う全てをお互いに見せ合いながら、仲間ができるというのはねんりんならではだと思うし、心も豊かになるし、とても素晴らしいイベントだと思うので、鳥取で開かれるのを楽しみにしています。」

続いて紹介するのは、4人ずつ席について対戦するおなじみの「マージャン」。
意外かもしれませんが、マージャンは「健康マージャン」としてねんりんピックの文化種目のひとつとなっています。

健康マージャンといっても、ゲームとしてのルールは通常のマージャンと全く同じ、牌の目や役を揃えて得点を競います。
では、何が違うかというと…。

鳥取県健康マージャン連盟 澤田 勝副会長
「『3ない麻雀』と言って、飲まない、賭けない、吸わない」

マージャンと聞いて思い浮かべるのは、タバコが煙る雀荘の中、酒を飲みながら長時間対戦を続け、勝負にお金を賭けることもあるとかないとか…。
不健全で近寄りがたいイメージです。
このイメージを払拭するために打ち出されたのが、お金を賭けない、お酒を飲まない、タバコを吸わないの
3ないマージャン、これが健康マージャンです。
昭和の頃のマージャンブームに随分と鳴らした世代が高齢となり、この健康マージャンが広まることになりました。

主に公民館活動として鳥取県内でも各地で行われています。

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