能登半島地震で被害を受け休館していた、石川県七尾市ののとじま水族館が20日から営業を再開します。施設のいたるところに地震の爪痕が残る中、再開に向けて準備を進める水族館のいまを取材しました。

のとじま水族館 加藤雅文展示・海洋動物科長「壊れてるな、水漏れてるなというのが分かりながらもとにかく避難、安全確保ということだけで横目に見ながら避難するという状況だった」

現在も休業が続くのとじま水族館は、元日の地震でボイラーや循環装置が損傷し、人気のジンベエザメなど飼育していた3400匹もの生き物が死にました。

のとじま水族館 加藤雅文展示・海洋動物科長「循環ができない、水も足りない、加温もできないという状況でやれるこことはやったが、結果的にジンベエザメを殺してしまう事態となった」

いたるところに見られる地震の爪痕。

のとじま水族館 加藤雅文展示・海洋動物科長「岩の間にラインがうっすらと…。上から下まで擬岩がぱっくり割れた」

20日に再開されるのは、「のと海遊回廊」などが入る本館がメインで、再開に向けて着々と準備が進められていました。

のとじま水族館 加藤雅文展示・海洋動物科長「せっかく水が抜けた水槽なので綺麗に丁寧に。今まで通りに水槽に魚が泳いでいる姿を見られるというのは当たり前だったことに戻せたということはうれしい」



全国の水族館や動物園に避難させていた生き物は、再開に向けて順次戻ってきています。一方、人気のアシカやイルカは、暑い夏場の移送が難しく、公開のめどはたっていません。

水族館では一部のエリアだけでも再開することで、能登の復興につなげたいとしています。

のとじま水族館 加藤雅文展示・海洋動物科長「一つ明るいニュースとして、のとじま水族館が再開できるということをお示しできれば能登の賑わいの一つになればいいなと思っている」

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