高級ぶどうのシャインマスカットが旬を迎えようとしていますが、全国的に粒の形に影響を及ぼす「未開花症」が相次いで発生。収穫時期を迎えた大分県内の産地では警戒を強めています。
未開花症とは、花を覆う花冠(かかん)がとれず、正常に開花しないことで、果粒が正常に肥大しない症状です。
農業や食品産業の研究を行う農研機構には、2017年頃から報告が寄せられ始め、昨年度の調査では、山梨県や宮城県など24の産地で確認されたということです。
大分県有数のぶどうの産地である宇佐市安心院町。毎年10トン近くのシャインマスカットを生産している小野次信さんの果樹園では、県外に向けた出荷が始まっていますが、全国で相次いでいる未開花症の発生を受けて警戒を強めています。
(小野次信さん)「こういうのは生理障害だから非常に難しいと思う。いろんな原因があわさってそういう症状が出てきているのと思うので突き止めるのは難しいと思う」
未開花症の原因について、排水の悪さや養分のバランスが影響している可能性があるものの特定には至っておらず、農研機構の調査が続いています。また、シャインマスカットのほか、ピオーネ、巨峰など27品種でも類似の症状が確認されています。
(小野次信さん)「ピオーネの時代に少し変な開花をしたことが何回かあった。それが未開花症だろうと思う」
未開花症の対策としては、花を間引かずに残しておく花穂(かすい)整形する手法が有効であるとされています。
(小野次信さん)「症状が出た部分の対策はいっぱいあると思うのでそんなに心配していません。安心院で未開花症が出た際は、その方法をいち早く取り入れて収量が落ちないような栽培方法にもっていきたい」
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