アーティストのデーモン閣下が、先日がん治療を行ったことを発表し、がん検診の重要性を訴えました。がん検診、みなさんは受けていますか?

■デーモン閣下 がん治療を公表 「がん検診に行くべし!」 

先日、がん治療を行ったことを公式ホームページで発表した、アーティストのデーモン閣下。

デーモン閣下
「人間のからだを借りて活動している吾輩にも順番がやってきただけのことである」

がんが見つかった場所は公表していませんが、すでに手術を終え、5月下旬に退院したということです。

がん発見のきっかけは、かかりつけ医に勧められた内視鏡検査でした。

デーモン閣下
「がん発見はかなりの早期段階であり、ステージも1の軽いほうであった。あらためて『かかりつけ医』の存在と『検診』がいかに大事であるか、そして『早期発見』がどれほど自分や周囲に安心をもたらすかを、己の身をもって認識した次第である」

日本では2人に1人が「がん」になる時代。早期の発見が重要になります。

みなさんはがん検診、受けていますか?

50代
「がんの検診は単品では受けてないですけど、人間ドックで大腸がん(受けている)」

30代
「(がん検診は)受けていないです。子どもを預けられるところがないので」

■デーモン閣下 「がん早期発見」の経緯

南波雅俊キャスター:
日本人の死因の第1位でもある、「がん」早期発見についてみていきます。

がんの手術を発表したデーモン閣下は、「『早期発見』がどれほど自分や周囲に安心をもたらすかを、己の身をもって認識した」とコメントしています。

2月に、かかりつけ医に勧められ内視鏡検査を行ったところ、“早期のがん”が見つかりました。ステージ1の“軽い段階”だったということです。

4月、5月に検査入院と手術を行い、5月下旬には完治して退院したということです。

早期発見という意味では、「がん検診」は重要ですが、検診を受けていない人も一定数いるということです。検診を受けない理由は…

1位 受ける時間がない 28.9%
2位 健康状態に自信がある 25.0%
3位 心配な時はいつでも受診できる 23.4%
4位 費用がかかり経済的に負担 11.8%
5位 がんであると分かるのが怖い 9.2%

「受ける時間がない」や「費用がかかり経済的に負担」という声がありますが、検診は数時間~長くても半日ほどで受けられます。

最近は費用を補助する自治体もあり、墨田区の場合、40歳以上は肺がん検査が年に1回無料、大腸がん検査も400円で受けられるということです。

■“がんの早期発見”なぜ重要? 9割が治療で完治

南波雅俊キャスター:
なぜ、早期発見がなぜ重要なのでしょうか。

1日にできるがん細胞の数は、健康な人の体でも5000個だということです。(学説による)

免疫細胞が、がん細胞を攻撃することで、ほぼ全てのがん細胞は死滅するそうですが、生き残ったわずかながん細胞がやがて「がん」になるということなんです。

がん細胞が検診で発見できる大きさになるのに10年~20年ほどかかり、この間は症状がないといいます。ただ、発見が可能な大きさになり“早期のがん”となると、1年~2年で1cmから2cmに急激にサイズアップするそうです。がんのサイズが大きくなると成長速度もあがるため、早期の発見が重要だといいます。

早期がん(1cm~2cm程度)は、治療を受ければ9割が完治するので、定期的な検査が重要です。

【国推奨のがん検診(厚労省HPより)】

子宮頸がん検診:20歳以上で2年に1回
乳がん検診:40歳以上で2年に1回
大腸がん検診:40歳以上で1年に1回
肺がん検診:40歳以上で1年に1回
胃がん検診:
内視鏡だと50歳以上で2年に1回
X線検査だと40歳以上で1年に1回

一定程度の期間の中で検査することが重要だということです。

■10秒で“脳梗塞の発症リスク”がわかる?「ベジメータ」とは

日本人はがんだけではなく、「三大疾病」といって、がんに加えて、心疾患や脳血管疾患などもありますが、今、指1本で簡単に検査ができる測定器が話題になっています。

「ベジメータ」という測定器で、中指を10秒置くだけで、野菜の摂取状況がわかる装置なんです。

トマトやかぼちゃなど、緑黄色野菜に多く含まれる「カロテノイド」の成分を指の皮膚から測定します。

この機械で“野菜不足”と判定された人ほど、「心筋梗塞」と「脳梗塞」の発症リスクが高いことが明らかになったのです。

聖隷浜松病院 アイセンター長 尾花明 医師
「カロテノイドが脳梗塞・心筋梗塞予防に重要ですよという事は、今までの研究からわかっていました。カロテノイドの値を知ることが、今まで採血しかなかった。それを皮膚で簡単にわかることになったので、脳梗塞・心筋梗塞を将来起こす予想リスクと、皮膚カロテノイドの関係が判明した」

尾花医師らの研究チームは、人間ドックを受ける1130人に「ベジメータ」で測定してもらいました。

227以下の「野菜が不足しているグループ」と、495以上の「野菜が十分なグループ」を比較。

すると、「野菜が不足しているグループ」は「野菜が十分なグループ」よりも10年以内に脳梗塞や心筋梗塞になるリスクが、4倍になることがわかったのです。

「ベジメータ」は、薬局やスーパーなどに設置されており、今後も順次、増やしていく予定とのこと。

尾花医師は、定期的に測って“野菜不足”を解消してほしいといいます。

聖隷浜松病院 アイセンター長 尾花明 医師
「最近(数値)低いな、もうちょっと野菜(摂取)がんばろうかなと、なればいいなと」

■今村翔吾さん「将来的には一家に1台『ベジメータ』欲しい」

日比麻音子キャスター:
日常的にチェックをするという第一歩からですね。

歴史・時代小説家 今村翔吾さん:
(日常的にチェックをすれば)意識も変わってくるわけですから、将来的に測定器(ベジメータ)は一家に1台欲しいです。子どもが学校に行く前に、親が「測定したか?」と聞くことが当たり前になってもいいかもしれません。

日比キャスター:
がんを知ることが予防やより良い治療にも繋がっていくのかもしれないと感じました。

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