富士フイルム富山化学は、新型インフルエンザ薬「アビガン」がマダニを媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の治療に使える承認を初めて取得したと24日発表しました。

富士フイルム富山化学によりますと、「SFTS」感染症は主にウイルスを持ったマダニにかまれて感染し、国内での患者数は年間100例程ですが、致死率は約27パーセントと高い確率で報告されています。

今のところ有効な治療薬はなく、感染者の治療は対症療法が中心です。今回は「SFTS」感染症に対するアビガンの有効性及び安全性が確認され、承認されました。

富士フィルム富山化学の富山市にある工場で製造されている「アビガン」は新型インフルエンザの流行に備えて国が備蓄していて、今のところ値段がついていません。動物実験で退治に奇形が出る恐れが指摘され、妊婦や妊娠している可能性がある人に使えません。

富士フイルム富山化学は「SFTSウイルス感染症を適応とする薬剤アビガンの提供を通じて、日本におけるSFTSウイルス感染症の治療に貢献できるよう取り組みたい」とコメントしています。

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