樹齢が推定約1000年の青森県深浦町の天然記念物「円覚寺の竜灯杉」は、衰弱が進んでいることから、同じ遺伝子を持つクローン苗木が育成され、26日に円覚寺に里帰りしました。

深浦町の円覚寺の境内でひと際、存在感を放つのが、高さ33mある「円覚寺の竜灯杉」です。

樹齢は推定で約1000年あり、江戸時代には北前船の船乗りや漁師から神木として篤い信仰を受けてきました。

ただ、衰弱が進み枯れる恐れがあることから岩手県にある国の研究機関「林木育種センター東北育種場」が、竜灯杉と同じ遺伝子を持つクローン苗木が育成していました。

クローン苗木は、2020年に採取した竜灯杉の枝を接ぎ木して増殖させたもので、26日は、高さ約70cmとなった苗木3本が円覚寺に里帰りしました。

東北育種場 三重野 信場長
「樹齢が1000年ということで木の勢いが若い木と違って、どういう技術で育てていけばよいかや根付かせることができるのか心配している」

円覚寺 海浦 誠副住職
「皆さんの尽力でクローン苗木ができたので、長い歴史の杉の木を、この後も杉の歴史を繋いでいくように、大切に育てていきたいと思います」

1000年に渡る長い年月の風雪に耐えた竜灯杉は、クローン苗木も環境の適応性が優れている可能性が高く、“二代目”として大きく成長することが期待されています。

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