イギリスを公式訪問中の天皇皇后両陛下。国賓としてチャールズ国王夫妻が主催する晩さん会に出席し、両国の未来を願うスピーチをかわされました。
■天皇皇后両陛下 晩さん会出席 チャールズ国王 日本語で歓迎「おかえりなさい」
熊崎風斗キャスター:
イギリスに公式訪問されています天皇皇后両陛下は、バッキンガム宮殿でチャールズ国王とカミラ王妃主催の晩餐会に出席されました。チャールズ国王はスピーチの際、「イギリスにおかえりなさい」と日本語で挨拶をされました。
海外メディアによりますと、晩さん会では、天皇陛下の左側にチャールズ国王の弟・エドワード王子の妻ソフィ妃が着席されたそうです。ソフィ妃の頭上には、かつてキャサリン妃もお召しになった『ロータスフラワーティアラ』が輝いていました。
TBS報道局 牧嶋博子 解説委員:
本来であれば、キャサリン妃が着席されるはずでしたが、がんの治療中ということで、ソフィ妃が代わりにご出席されたのだと思います。おそらく、キャサリン妃が『私の代わりに出ていただいているので』というお気持ちで『ロータスフラワーティアラ』をお貸しになられたのではないでしょうか。
ホラン千秋キャスター:
ご出席されている方々のお召し物が華やかですね。
牧嶋 解説委員:
皇后さまがお召しになられているティアラは『皇后の第二ティアラ』と言われているものです。皇后さまのティアラは、歴代受け継がれてきたもので、1998年に上皇ご夫妻がイギリスにご訪問された際も、上皇后美智子さまがお召しになられていました。
皇后さまがこの『第二ティアラ』を海外公式訪問でお召しになられるのは初めてだと思います。「上皇ご夫妻の気持ちを私も継いでいます」という思いがこめられているのではないでしょうか。
■宮内庁と英王室、お互いがインスタフォロー 英王室では晩さん会の準備の様子も
熊崎キャスター:
また宮内庁は、イギリス王室のインスタグラム公式アカウントと、宮内庁のインスタグラム公式アカウントを“同時に相互フォローした”ことを明らかにしました。
イギリス王室のインスタグラムでは「イギリス王室と日本の関係は、400年以上前に徳川家康とジェームス1世が友好の手紙と贈り物を交わしたことにさかのぼる」といった内容がアップされています。
牧嶋 解説委員:
さらに晩さん会の準備をしている動画もアップされています。今回の晩さん会はエビや、ヒラメのムニエルといった魚料理だったそうです。イギリスといえばローストビーフが有名なのですが、天皇皇后両陛下のご希望なのでしょうか。イギリス側が配慮をされたのだと思います。
イギリス王室は以前からインスタグラムを利用されているのですが、チャールズ国王が天皇陛下に話しかけている様子など、王室に入らなければ撮影できないような貴重な映像をたくさんアップしていますね。
熊崎キャスター:
晩餐会での天皇陛下のスピーチの内容です。
「今回のイギリス訪問を通じて、両国の友好親善関係が、次代を担う若者や子どもたちに着実に引き継がれ、一層進化していく一助となれば幸いです」
牧嶋 解説委員:
今回、非常に印象的だったのはチャールズ国王が大変嬉しそうに、楽しそうにもてなしていたことです。天皇陛下にずっと話しかけていて、お二人でニコニコ笑っていました。
お二人は天皇陛下が、オックスフォードにご留学されているころ、釣りに行かれたそうです。「胴長を着て冷たい水に入ったのに全然釣れなかった」というエピソードなどがあり、まるで年の離れたご兄弟のようですね。お互いのお立場を理解されていらっしゃるので、心が通じ合える関係なのではないでしょうか。
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<プロフィール>
牧嶋博子
TBS報道局解説委員
2015年から宮内庁担当記者として両陛下をはじめとする皇室を取材
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