元日の能登半島地震で建物への被害が相次いだ富山県氷見市北大町で、所有者に代わって自治体の費用で建物を解体・撤去する「公費解体」が始まっています。
液状化による建物への被害が相次いだ氷見市北大町では、倒壊した酒店を含む4棟の「公費解体」が25日始まりました。
「公費解体」は、地震で半壊以上の被害を受けた住宅などを自治体が所有者に代わり解体・撤去する制度です。
初日の25日は、トラックや重機が通る場所を確保するため、廃材などの撤去作業が行われました。
能登半島地震から間もなく半年。ようやく始まった「公費解体」に住民たちは…。
女性:「何とかしてよって、ずっと思っていたので、待ち望んだ日だなと、さっきも出てみましたが、ようやくはじまったなと思って…。何とかちゃんとした状態で戻ってこられるのを待ちたいなと…」
女性:「ようやく始まったと…。(気持ちを)切り替えていかないとね。いつまでも気持ち止まっているわけにはいかないので、一歩前進していくかなと」
前向きな声が聞かれる一方で…。
女性:「やっぱり壊さないといけないんだなと思ってとても悲しいです」
近所の女性:「やっぱり町さびしくなるな…、北大町なんて40軒くらいなくなると言われてますので、みんなさびしくなるなと言っております」
氷見市では、これまでに全壊223棟、半壊485棟を含む6300棟以上で住宅への被害が確認されています。
「公費解体」の申請はすでに300件を超えていますが、解体が行われたのは、この日の4件を含めわずか10件に留まっています。
北大町の町内会長は…。
加納町の町内会長 番匠光昭さん:
「今のままの状態でずるずると半年もきたからみんな疲れきってしまって…」
加納町の町内会長 番匠光昭さん:
「これは氷見だけじゃないのかもしれないけどね。早めに早めに動いてほしいです。いつになったら復興と言えるのか、まだ1年も2年も大変な年を過ごさなければならないと思います」
氷見市は、公費解体を2025年度末までに終えたいとしています。
チューリップテレビは6月26日(水)午後7時から午後8時まで間もなく半年を迎える能登半島地震の特別番組を放送します。
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