奈良県吉野町の、従来ツキノワグマの生息が報告されていない地域に熊が出没して、出くわした猟師が射殺したことがわかりました。

吉野町などによりますと、6月22日に、シカやイノシシなど有害鳥獣駆除のため山に入っていた、町の「鳥獣被害対策実施隊」のメンバーの一部が、突然ツキノワグマに出くわしました。

熊が向かってきたため、猟師は逃げながら仲間を呼んだものの間に合わないと考え、やむを得ず猟銃で熊を射殺したということです。

熊は2~3才とみられるオスのツキノワグマで、全長110センチ、体重50キロでした。

猟師と猟犬にけがはなかったということです。

◆報告のない地域で…

奈良県によりますと、メンバーが熊に出くわした場所は、従来ツキノワグマ出没の報告がない地域です。今年は奈良県内でも熊の目撃情報が多く、去年同時期の18件に対し、すでに倍以上の38件あるということです。

◆クマと出会わないために

・クマ鈴やラジオ、音の出るものを携帯する
・食物等の匂いでクマを誘引しない
・目撃、出没情報のあったところには近づかない
・クマの新しい痕跡(糞、爪痕など)に十分気を付ける

◆もしもクマと出会ったら

・クマが気付いていない場合は、ゆっくりと静かに立ち去る
・比較的距離が近い場合は、両腕を振りこちらの存在をクマに知らせ、クマから目を離さずにゆっくりと静かに後退する
・万が一の突進に備えてクマとの間に障害物がくるようにする

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