梅雨が明けた沖縄地方では気温の高い日が続き、7月1日頃にかけて最高気温が33度以上となるところがある見込みです。沖縄気象台は25日、沖縄本島地方に熱中症警戒アラートを出し、熱中症の予防を呼び掛けています。

熱中症のリスクや予防のため行動のポイントを改めて確認しておきましょう。(以下、2023年8月の記事を編集して再掲)

2023年7月29日、東京・東村山市の住宅で高齢の夫婦が寝室のベッドの上で死亡しているのが確認された事故。警察が到着した際にエアコンは使われておらず、部屋はかなり暑い状態で、2人は熱中症で亡くなった可能性が指摘されています。

「寝られるレベルじゃない」沖縄県内の3割の世帯が停電 熱中症のリスク 

台風6号の暴風域に24時間以上巻き込まれた沖縄では、8月1日の午後1時から停電が発生。2日午後4時時点で県内全世帯の3割にあたる20万世帯以上が停電しました。

こうした状況に、SNSでは「ずっと停電が続いている。暑いし寝られるレベルじゃない」などといった投稿が相次ぎました。

8月1日、2日と台風が接近するなか気温が30℃近くまで上がった沖縄。厳しい暑さにもかかわらず停電によってエアコンや扇風機が使えず、さらに暴風で窓を開けることもできない状況は、温度だけでなく湿度も上がりやすくなり熱中症のリスクが高まります。

エアコンが使用できない時の熱中症対策は

ではエアコンが使用できない時にどのような対策をとればよいのか、厚生労働省や環境省は次の行動を推奨しています。

①服を着替える
涼しい素材の服に着替え風通しを良くすることで、体に熱がこもるのを防ぎます。

②水分を補給する
のどが渇いていなくてもこまめに水分を補給することが大切です。また汗をかくと血中の塩分濃度が低くなるため、飴をなめるなどして少量の塩分を摂取してください。

③熱を放散する
濡れたタオルなどを肌にあてて、うちわであおぐなどをして熱を放散させましょう。保冷剤や氷が使える場合は、首に当てるなどして活用してください。

④体を冷やす
また水道が使える場合にはシャワーや水風呂に入って体を冷やすのも有効です。

「パニックになりかけた」高熱出した子どもと停電を過ごした女性

台風6号による停電の中、子どもが高熱を出し一夜を過ごした女性は、店で買ってきた氷で氷のうを作り、うちわであおいで子どもの体温を下げながらしのいだと話します。

子どもが39℃の高熱を出した女性
「病院に行っても、解熱剤を使っても熱が下がらない状態の中、停電までして絶望だった。熱けいれんの怖さもあって、どうにか熱をさげるために、一晩中うちわであおぎながら氷を使って対応していた。想定していなかったことでパニックになりかけた」

女性は今回は身の回りのものでしのぐことができたとした上で「冷却できるタオルやポータブルの電源、充電式の扇風機などがあれば、安心して過ごせたのでは」と事前の備えの必要性を痛感したといいます。

停電の復旧の見込みは 暴風警報解除はいつ

真夏の停電は熱中症のリスクに直結してしまいます。また、今後また台風による長時間の停電に見舞われる可能性もあります。深刻なリスクに対し、事前に情報を収集し備えることが重要です。

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