今春入学した小学生4000人に聞いた『なりたい職業ランキング』では、1位はケーキ屋・パン屋さん。2位は警察官、3位がスポーツ選手なんだそうです。
その中で「警察官」は、ここ数年上位にランクインしている職業だとのこと。

新潟県警の警察学校には今年も、警察官に憧れた若者たちが入学しました。

どんな訓練で鍛え、どんな生活を送っているのか?
4月に入学した18歳~27歳の初任科生25人に密着した、BSNニュース『ゆうなび』黒崎キャスターの体験記です。

元野球部員が挑む 警察学校体験

早朝のランニングから、警察学校の1日は始まります。

1周およそ500mのグラウンドを、気持ちを1つにして2周。
私・黒崎も一緒に参加させてもらいましたが…

「野球部の朝練のランニングを思い出しました。キツい!朝から!」

その後、学生は校内を清掃してから『朝食タイム』です。

警察学校では10か月間寝食を共にし、警察官に必要な知識を学びます。

【訓練生】
「朝早くから運動したり体を動かしたりするのが大変です」
「勉強が苦手なので勉強が難しいです」

新潟県警の採用試験志願者は減少を続けています。
2015年度にはおよそ1500人が受験していましたが、2023年度は500人。
3分の1ほどに減っています。

【新潟県警察学校 南部允彦教官】
「県民の役に立ちたいという思いを持っている人はいっぱいいると思う。その中でも、警察官の仕事は特に県民に接する機会が非常に多い、やりがいのある仕事だと思っています」

そして『鑑識』の授業から…

犯罪捜査において指紋や血痕などの証拠資料を科学的に鑑定する「鑑識」。
実際に指紋採取に欠かせないハケやアルミの粉末などを使わせてもらいました。

― 黒崎「ドラマの世界みたいじゃないですか。こうやってポンポンポンって」

指紋を付けた瓶の飲み口に、ハケに付けた粉を薄く塗り、余分な粉を取ると…

― 黒崎「結構くっきり!こんなに濃く出るんですね!」

この日は、2人1組になって指紋の押捺もしました。

続く第2時限目は「交通事故現場での誘導」。
事故車両を避けて、ほかの車を安全に誘導する訓練を行いました。

そして待ちに待った「ランチタイム」なのですが、皆さん会話をすることなく黙々と食べ5分で完食。
次の授業の準備があるため、早めに行動しなければならないそうです。

午後は、服装や持ち物などを点検する『点検教練』から始まりました。
服装に乱れはないか、ズボンに折り目は付いているかなど、身だしなみの隅々まで教官に点検してもらいます。

その後は『行進』と『整頓』。
全員が歩幅を合わせて行進し、止まった後は自分で周りを見て整頓するのですが…

【梅川裕一教官】
「ちょっと曲がっていた。ということで“反省”をします。腕立てよーい!」

例え腕立て伏せでも、協調性を重んじる警察官にとって、1人でもズレがあると連帯責任に。

これがとにかくきつかった…。結局10回行いました。

― 黒崎「1日体験だからとか、そういうのは一切ないです。本当に皆さんと一緒のことをしています」
「これはマズイぞ~(汗)」

【新潟県警察学校 南部允彦教官】
「警察官が厳しくなければいけない理由は、一般の人よりもモラル、ルールに厳しくなる必要があるから」

最後の授業は要人の警護などを想定した『警備実施』でしたが…

【勝見俊介教官】
「お互い服装を見合ってきたのか?どうなんだ?」
「足りない!姿勢が足りないね。全力差も見えません。連帯責任で腕立てします」

またも腕立て…。

この腕立ても、息が合わなければまた最初からやり直しになります。

態勢を整えて行われた『集合離散訓練』は、その名の通り、教官のいるところまで全力で集合し、全力で離れる。部隊を展開していく訓練です。
これを何度も繰り返します。

掛け声は、「オラオラ!」。
相手を威嚇するために、叫びながら走ります。

全力疾走を10回以上繰り返しました。

― 黒崎「これはきつい!太ももパンパン。人を守るって大変…」

【学生】
「とても心が折れる訓練です」

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