サクランボの実がぱっくりと割れてしまっています。

こうした実割れの被害が相次いだことを受け、青森県南部町の観光農園では、20日からサクランボ狩りが始まりましたが、一般客を受け入れているのは全体の6割にあたる12の農園に留まっています。

深刻なサクランボの「実割れ」

初夏の味覚・サクランボを楽しむ団体客。南部町の観光農園では20日からサクランボ狩りの営業を始めました。訪れた人たちは、赤くたわわに実ったサクランボを夢中になって食べていますが…。いつもと違った苦労があったようです。

岩手からの団体客
「違う観光農園で、サクランボがダメで結局いろいろなところを探していて、ここは大丈夫と言っていたので、みんな喜んでいました」

予約が取りづらかった理由、それはサクランボの「実割れ」が相次いだことです。

佐藤錦は全体の8割以上が「実割れ」

小沢田観光果樹園 小澤田誠さん
「こっちの方にくると、ここからずっとぱっくりと割れています」

実が大きくなる6月初旬に「やませ」による低温と多湿が続いたことで、佐藤錦はこのような実割れが多く発生しました。

このため、2024年は南部町のサクランボ観光農園21か所のうち9か所が一般客の受け入れを断念しました。小沢田観光果樹園では、予定通り20日から開園していますが、佐藤錦は全体の8割以上が実割れしています。このため、一般客向けの園地50アールのうち、佐藤錦を除いた15アールに限定した営業となりました…。

『佐藤錦はないですけれども大丈夫ですか?』確認しながらの営業…

小沢田観光果樹園 小澤田誠さん
「佐藤錦以外の畑で開催しています。メインは最上錦と南部錦とジャンボ錦でやっています。『佐藤錦はないですけれども大丈夫ですか?』と確認しながらやっています」

実割れをすると割れ目からカビが生えることもあるため、店頭で売ることもできず、廃棄処分せざるを得ないといいます。収穫量の減少は避けられないため、現在はネット通販も受け付けを中止していて、2024年は、天候不順にふりまわされての営業となっています。

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