「頭のいい人だけが来るわけではない」…
新潟県 上越市の中川幹太 市長が企業誘致をめぐる議会の答弁で発した言葉が、学歴差別ともとられかねないと問題視されています。

【上越市 中川幹太 市長】「不適切な発言となったこと、この場をお借りして改めて心からお詫び申し上げます」

19日の市議会で改めて謝罪した上越市の中川幹太 市長…。
問題だと指摘されているのは、18日の一般質問で市議から企業誘致による人材の獲得について問われた際の発言です。

「工場で働いているのは高校卒業レベルの人で、頭のいい人だけが来るわけではない」

上越市によりますと、中川市長は市内に工場がある化学メーカーの名前を挙げた上で、“従業員3000人のうち研究開発職は270人であとは工場勤務だ”と答弁。

学歴差別ともとられかねない発言で、市長はその後、撤回し謝罪しましたが、発言を問題視した市議から問責決議案を出される事態となりました。

【上越市 中川幹太 市長】「研究をしている方々、意味としては専門性の高い人たちはよそからくる可能性は十分にあると思っているが、工場勤務であるとかそういった方々は地元で確保していかなければいけない。(市議から)企業誘致をすれば人材も確保できるとの話をされたので、いわれたが、一概にそういうことではないという話をする意味でそういう答弁をしたところです」

報道陣の取材に対し、こう釈明し「考え方を改める」と述べた中川市長ですが…

【中川 市長】「多種多様な人材が必要なので、それが「上とか下とかではない」と改めていかなければいけないと」

Q「高校卒業レベルの人を研究職に比べれば下に見ていると、そういうことを思っていたということがが事実なのかどうか?」
【中川 市長】「とにかく、そういう意味で考えを改めていかなければいけなと」

【市職員】「市長、今のちょっと違いますよね」

職員から制止され、再び発言を改める場面もありました。

【上越市 中川幹太 市長】「高校卒業の皆さんが製造業や地元密着の企業で働いていることについては、非常に産業の基盤だと思っていますので、(問題の発言は)表現方法の考え方が間違っていたと思っています」

市長の発言に、市民は…
【市民は】「悪気はなかったんだと思うんですけどね、言葉が足りなかったなと思って」

【市民は】「発言というのは、今まで培ったのものが出てしまうので、発言内容を注意するというのもあるんでしょうけど、根本にある自分というものをもう少し切磋琢磨したほうがいいかと」

中川市長は名前を挙げたメーカーに対し謝罪に行く意思を示した上で、自身の進退については「任期満了まで務めたい」としています。

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