今が旬の「梅」ですが、今年は全国的に不作となっています。例年の10分の1しか梅が実っていない農家もあり、影響が広がっています。

ご飯のお供の「梅干し」や、甘酸っぱい「梅酒」など様々な形で食卓を彩る「梅」。その梅は、今が旬で、各地で収穫を迎えています。しかし、今年は異変が…

宮城県角田市の梅農家は、「初めてのこと」だと驚きます。

梅農家 岸波俊一さん
「30年ほどやっているが、今年の作柄が初めて、こんなに少ないのは」

角田市では、およそ40軒の農家が毎年60トンの梅を生産しています。しかし、今年は暖冬の影響で梅の開花は早かったものの、その後、寒の戻りで気温が低下。寒さで受粉を促すミツバチの活動が鈍ったことで、収穫量は例年の半分ほどに激減しているといいます。

異変は各地に広がっています。福島県会津美里町の特産品である「高田梅」。ゴルフボールほどの大粒の実が特徴で、「青いダイヤ」とも呼ばれていますが、今年は…

JA会津よつば 小池雄太郎さん
「今年は、だいぶ実がついていない」

歴史的な不作に。栽培する農家からは、困惑の声が上がります。

高田梅農家 阿部勝夫さん
「ちょこっとなってるけど、4粒くらいしか実ってない。普通だとここにバーッとなるんだけど。まるっきりなっていない」

実っているのは、例年のわずか10分の1程度。4月ごろに気温が高い日が続いたことや、雨が少なかったことが、生育に影響を与えたということです。

高田梅農家 阿部勝夫さん
「今年は異常なの、やっぱり」

高田梅は例年、1キロ2000円ほどで取り引きされますが、今年は3倍ほどの高値になる可能性があるといいます。

大分県日田市で出荷が始まったのは、「南高梅」。香りが良いのが特徴で、梅干し用として人気の品種です。こちらも、例年の2~3割しか収穫できない見通しですが、品質については…

大分大山町農協梅部会 新田耕三会長
「品質については、例年通り、高い品質のものができていると思います。良い梅を使って、良い梅干しを皆さんに作ってもらいたい」

はじめに紹介した梅も含めて、収穫量は少なくても品質は良いということです。

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