滋賀県 大津市で保護司の男性が殺害された事件を受けて新潟保護観察所が県内の保護司に聞き取りを行なっています。対象者との面接場所について不安の声が聞かれました。

「この前はとっても口が軽くて表情も結構笑みが続いているんですよ」
保護観察官と面談をしているのは新潟市 中央区で保護司をしている八木由美子さんと、皆木伸介さんです。

現在2人で保護観察中の少年の支援をしていて、月に2回面接をして、その様子を保護観察官に報告します。

罪を犯した人の立ち直りを地域で支える保護司。
資格の必要はなく、無報酬のボランティアです。

【保護司 八木由美子さん】「社会一般的なことを明るく話せるような、そういう雰囲気づくりをしていきたい幸い何でも話せるだろうから」

先月、そんな保護観察制度の根幹を揺るがす出来事が起きました。
【飯塚紘平 容疑者】「私はやっていませんし、何も答えたくありません」

飯塚紘平 容疑者は先月、近くに住む保護司の新庄博志さんを殺害した疑いで逮捕されています。

警察によりますと、飯塚容疑者は保護観察中で、新庄さんから立ち直りの支援を受けていて、事件があった日も面接が予定されていました。

この事件を受けて、新潟保護観察所は県内のおよそ950人の保護司にトラブルの有無や不安を感じていないかなど、聞き取りを行なっています。

【保護司 皆木伸介さん】「少年院とか刑務所を出た方って、どれくらい乱暴な面があるのだろうとかなり緊張はしたんですが、実際に始まってみれば心配しすぎだったと理解できましたし」

面接をする場所について保護司からは不安の声が…
【保護司 皆木伸介さん】「感覚として自宅に呼ぶっていうのはナンセンスな部分もあるのかもしれないので」

県内には21の保護司会がありますが、活動拠点は22か所で、駅から遠いところにある地域もあります。

面接場所として自宅を使わざる得ない保護司が多いのが現状で、八木さんと皆木さんが所属する新潟中央地区 保護司会は公共施設を使えないかと考えています。

【保護司 八木由美子さん(74)】「万が一の時にはすぐ声を出せば人来てくださる。そういうことを暗黙の知でわかりますよね。公共の施設を使わせているっていうのはね」

「社会奉仕の精神」で成り立つ保護司制度。安心して、支援できる環境を社会全体で考える必要があります。

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