1億4000万円あまりの使途不明金が発覚している周南市文化振興財団で、元職員の男が、詐欺容疑で逮捕されたことを受けて、市議会の調査特別委員会が開かれました。

「警察の捜査に関わる」として明確な回答が示されず、委員が市に不満をぶつける一幕もありました。


委員会は、問題が起きた原因の調査や再発防止を目的にしたもので委員の質問に、財団を管理する市の担当課が答える形で進められました。

今月4日、周南市文化振興財団・元職員(56)がコンサートなどのチケットの販売を委託していた取引先2か所から集金と偽って現金29万円あまりをだまし取った詐欺の疑いで逮捕されました。

文化振興財団をめぐっては、去年5月、コンサートの売り上げ金1億4000万円あまりの使い道が分からなくなっていることが発覚。

山本容疑者と、会計担当の元職員の男性が着服に関与したとして、財団が刑事告訴していました。


きょうの委員会では、「警察の捜査に関わるため」と市側は問題の経緯や詳細について明確に回答しない場面が目立ちました。

委員が不満を述べる場面もありました。

委員「全容解明全容解明っていったいいつになったら、だって、1億4000万円の中の今回29万何千円かと思ったら、それとは別の29万円って、まだ氷山の一角で、本丸の方にはいつ行くんだろうと、何年かかるんだろうと」

また、委員が問題について話し合った、財団理事会の議事録を公表するよう求めましたが、市側は「捜査に関わる」との理由で「現時点では受け入れられない」としました。

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