山形県米沢市の80代の女性が長男を名乗る男から「女性を妊娠させたので裁判になる」という電話をきっかけに95万円をだまし取られました。

女性は犯人に言われるがまま埼玉県に移動し、現金を手渡ししたということです。

警察によりますと、今月10日の午前、米沢市の80代女性の自宅の固定電話に、長男を名乗る風邪声の男から電話があり、「具合が悪くて病院に来ている」「会社の女性を妊娠させたので裁判になる」「弁護士と交渉中で、示談のために400万円を支払う必要がある」「お母さんは100万円用立ててくれないか」などと言われたということです。

女性は最近、長男と電話した際、体調が悪いと話していたため、電話の男が長男だと思い、話を信用して100万円を準備しました。

長男を名乗る男から、携帯電話番号が変わったと言われたので、女性は、自身の携帯電話で、男から教えてもらった「080」から始まる番号に電話をかけたところ、
山形駅に来るように言われたということです。

女性が山形駅に着くと、長男を名乗る男から電話が来て、「山形に行けなくなった」「100万円から5万円を電車賃にして、大宮に来てくれないか」などと言われたので、山形駅から新幹線に乗り、埼玉県にある大宮駅に向かったということです。
 
大宮駅に着くと、長男を名乗る男から電話があり、タクシーで埼玉県さいたま市内のコンビニエンスストアに行くよう指示され、女性はコンビニに着くと、長男を名乗る男から電話がきて、「俺、行けなくなったので、弁護士の部下の人にお金を渡して。菓子折を買って、その袋にお金を入れて渡して」などと言われたので、被害者は菓子折を購入し、現金を菓子折の袋に入れました。

その後、男から指定された場所の方向に歩いて行ったところ、若い男が携帯電話で電話しながら近寄ってきて、女性の名前を呼んだ後、携帯電話を渡してきました。
 
女性がその電話に出たところ、長男を名乗る男が、その人に渡してと言ってきたため、その若い男が弁護士の部下だと思い、現金95万円を菓子折の袋ごと渡したということです。

翌日の朝、電話で長男と話したところ、病院に行った事実などがないことが分かり、被害に気付きました。

被害額は95万円です。

警察は相手側が家族の実名を名乗ったとしても、面識のない人がその日のうちにお金を受け取りに来るなどは不自然だとしていて、電話でお金の話が出たら、一旦電話を切って、すぐに家族や警察に相談するよう呼びかけています。

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