男のネクタイには、刺繍で『警察庁』の文字。

警察官になりすまし、路上で客の呼び込みをしていた飲食店の女性に声をかけ、「罰金を払わなかったら逮捕するよ」などと脅し、金を支払わせようとした疑いで逮捕された男が、検察庁に身柄を送られました。

恐喝未遂の疑いで逮捕されたのは、大阪府摂津市の派遣社員、冨永健容疑者(36)です。

警察によりますと、冨永容疑者は先月、大阪市北区のJR天満駅近くの路上で、飲食店付近で客の呼び込みをしていた20代女性従業員に声をかけ、「大阪府警の者です。ポップを持っているだけで逮捕の対象やから。本当であれば50万円の罰金になるけど、いくらなら払えるの?」などと発言。

さらに「罰金を払わなかったら逮捕するよ」などと迫って、金を支払わせようとした恐喝未遂の疑いが持たれています。


事件当時、冨永容疑者は上下黒のスーツ姿で、女性従業員が「警察手帳を見せてほしい」と求めると、「持っていない」と答えたうえで、警察の紋章の形をしたバッジや、「警察」の文字が刺繍されたネクタイを見せてきたということです。

女性従業員が店に戻って店長に助けを求め、警察に通報しようとしたところ、冨永容疑者は「もうええわ」などとつぶやいて、その場から逃げたということです。

冨永容疑者は警察の調べに対して「事実は違います」と容疑を否認しています。

警察は男の自宅から、特徴がよく似たバッジや、裏面に「警察庁」と刺繍が入ったネクタイを押収し、13日午前、男の身柄を検察庁に送りました。

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