暑さが本格化、蚊の動きも活発になってきています。刺されたくない人必見の対策を、蚊の生態に詳しいヤマザキ動物看護大学の長島孝行教授と共に見ていきます。

■蚊は意外と○○ことが苦手? 扇風機で対策するコツとは

良原安美キャスター:
もうすでに蚊が出てきているということで、蚊に刺されないための対策をいろいろご紹介していきます。

まずは蚊が好きなもの、蚊が寄ってくる条件からです。▼二酸化炭素、▼高い体温、▼汗、▼足のニオイということですが…。

ヤマザキ動物看護大学 長島孝行 教授:
だいたい、この順番で蚊はリサーチしていきます。まず二酸化炭素で寄ってきて興奮するので、最初は物体でも何でもいいんです。それが生き物かどうかは体温や汗、ニオイで感じます。

ホラン千秋キャスター:
汗やニオイはケアできても、二酸化炭素や体温は、なかなか変えづらいものじゃないですか。

ヤマザキ動物看護大学 長島孝行 教授:
だから若干運動を控えるなど、そういったところでしかコントロールできないですよね。

良原キャスター:
こまめに汗を拭いたり、足を拭いたりするのは有効でしょうか?

ヤマザキ動物看護大学 長島孝行 教授:
そういうのが最高ですね。

良原キャスター:
そして先生によると、蚊が苦手な“あること”があるそうです。この弱点を突くと対策になるということで…

ヤマザキ動物看護大学 長島孝行 教授:
蚊は意外と、飛ぶことが下手なんですね。遠くから飛んでくるようなイメージを皆さんお持ちだと思いますが、意外や意外、本当に数メートルぐらいしか、近くに来たときしか寄ってこないんです。待ち伏せなんですよ。10メートルも20メートルも先からブーンと飛んでくることはありません。

ホランキャスター:
つまり、蚊がいそうな場所に行きさえしなければ大丈夫?

ヤマザキ動物看護大学 長島孝行 教授:
そういうことです。

良原キャスター:
そういう意味では、身近なもので対策ができます。扇風機です。

蚊は風速2メートル(そよ風程度)以上になると風に向かって飛べないということで、この法則を使うと、夜のプ~ンという嫌な音も回避できる可能性があります。

▼扇風機を夜寝ているときに置き、風の強さは弱程度でいいです。さらに▼スイングモードにしておくと、蚊が寄りにくくなるということです(※風は直接体に当てない)。

井上貴博キャスター:
蚊はそんなに繊細なんですか?

ヤマザキ動物看護大学 長島孝行 教授:
繊細です。うちわであおぐとか、今、手持ちの扇風機もあるじゃないですか。あれでも結構効果があります。

井上キャスター:
蚊は高くまで飛べないとも聞いたことあります。

井上貴博キャスター:
あまり高くまで飛べないですね。だから上から下へ行きます。もちろん高層階に行くときは、エレベーターで一緒に行くんです。

「食べチョク」代表 秋元里奈さん:
対策として、農家は基本長袖です。最近は虫が寄ってこない服、蚊が嫌いなニオイか何かを発する服を着ているという人もいました。

ヤマザキ動物看護大学 長島孝行 教授:
僕の蚊対策は、よく見るということですね。意外に足元に寄ってきますので、洋服を着ていても足元に来るケースは結構あります。

■蚊は少しの“水たまり”でも産卵可能 週1回の清掃を!

良原キャスター:
自宅で蚊に刺されないために最大の対策としては、発生させないのが一番ということです。水か、身近な水たまりに注意が必要ということですが、というのも、蚊は水深2ミリでも卵を産むことができます。

ですから▼庭のバケツの水はもちろん、▼室外機の近く、▼水たまり、▼排水口、▼植木鉢の水なども注意が必要。さらに▼ペットボトルのフタや、▼レジ袋・落ち葉の上の水たまりにも産卵してしまうので、こういったものにも注意すべきということです。

毎日毎日お掃除するのは大変ですが、水たまりの放置は厳禁ということです。というのも、蚊が成虫になるまでには、水中で約10日間かかります(イエカの場合)。発生を防ぐには、ベランダの場合だと▼排水口のごみを取り除いたり、▼バケツ・植木鉢のたまった水を捨てたり。こうしたことを週に一度行うと成虫にならずに済むので、発生を抑えられるということでした。

井上キャスター:
1匹がどのくらいの数の卵を産みつけるのでしょうか?

ヤマザキ動物看護大学 長島孝行 教授:
種類によって違いますが、数十個から、多いのは200個とかです。それを何回か繰り返します。吸血して産卵、吸血して産卵です。

井上キャスター:
手当たり次第、水たまりがあったらバーって産むことができると?

ヤマザキ動物看護大学 長島孝行 教授:
ですから、1週間に1回掃除をするだけで、まったく違うんですよね。

良原キャスター:
そして皆さん、目の前で自分の体を刺されている瞬間を目撃してしまったとき、どうしているでしょうか?長島先生は「なるべく叩かないで!」とおっしゃいます。

ヤマザキ動物看護大学 長島孝行 教授:
蚊は血液を吸うために、血液がさらさらになる成分を人の体に入れます。その成分が体に残ってしまうとかゆみも残るわけですが、蚊はそれも体から吸収します。

しかし蚊を叩くと、蚊がちょうど吸ったものがまた体に戻ってしまったり、針が戻ってしまったりするんです。蚊の唾液が一番のかゆみになります。

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<プロフィール>
ヤマザキ動物看護大学 長島孝行 教授
蚊など昆虫の生態を研究
著書に「蚊が脳梗塞を治す!昆虫能力の驚異」など

秋元里奈さん
オンライン直売所「食べチョク」代表 33歳
神奈川の農家に生まれる

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