今、ジャガイモの価格が大幅にあがっています。価格が平年の1.8倍になっている市場もあり、国民食のあの料理にも、食材高騰の波が…
■多雨でジャガイモ収穫量が減少…カレーライスにも食材高騰の波
買い物客
「困る人多いんじゃないですかね」
「家でも作るし、色んなところ行って買うし」
家計の味方“総菜”がピンチ!手頃な値段のコロッケに今、異変が…
東京・新宿区にある「大野屋牛肉店」の自慢は、昔から変わらぬ味のコロッケです。今、気がかりなのが…
大野屋牛肉店 齋藤稔さん
「男爵(イモ)が値上がりしていて気がかりです。(2023年から10キロあたり)1000円近く値上がりしている」
すでにこのお店では、光熱費などの高騰で、5月からコロッケを20円値上げし200円に。今後、ジャガイモの値上がりで価格に影響が出ないか心配しています。
なぜ、ジャガイモが高値に?そのワケを、野菜のプロである「アキダイ」の秋葉弘道社長に聞いてみると…
アキダイ 秋葉弘道 社長
「(主な産地は)長崎産なんですけど、これで値段が異常なほど上がってます。理由としては、雨が多すぎだったんですね」
実はこの時期、主なジャガイモの産地は鹿児島や長崎県。しかし、2024年は雨が多く降ったため、収穫量が減少。
東京都中央卸売市場の価格でも、5月中旬から一気に高値となり、平年の1.8倍に。
さらに今、野菜の値上がりはそれだけではないようです。
買い物客
「(ニンジンを)いま見て、びっくり!こんなお値段なんだ」
安いときで1袋100円のニンジンが、今は170円に!さらに…
アキダイ 秋葉弘道 社長
「あともう一つ、玉ねぎですね。西の産地で雨が多かったので、非常に流通量が少ない」
ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ!国民食のカレーライスにも、食材高騰の波が…
買い物客
「カレーができない。一個ずつ(食材を)減らすしかない」
そこで気になるのが、家計の助けになる、お買い得な野菜!
アキダイ 秋葉弘道 社長
「ズッキーニ。夏野菜の代表格なんですが、立派なものが68円。あと、ナスですね。まさに夏野菜のカレーをおすすめします」
■「農業やって14年ですが初めて」 野菜に起きている“異変”とは?
井上貴博キャスター:
野菜の値段が上がっています。東京都中央卸売市場で、10日時点での平均価格(1キロあたり)が軒並み上がっているものをピックアップしました。
●タマネギ 118円(平年比125%↑)
●ジャガイモ 188円(平年比186%↑)
●ニンジン 135円(平年比170%↑)
●ブロッコリー 443円(平年比115%↑)
●ピーマン 420円(平年比119%↑)
●トマト 275円(平年比138%↑)
●ホウレンソウ 440円(平年比106%↑)
もちろんレタスやダイコンなど、価格が抑えられている、平年並みであまり変わらない野菜もありますが、今後どうなるのでしょうか。
6月後半の野菜価格の見通しをみると、平年並みで推移しそうだといわれているのがジャガイモ、ニンジン、タマネギ、ブロッコリーなどです。
一方、平年を上回って推移し、価格が高い状況が続くだろうといわれているのがホウレンソウ、トマト、ピーマン。
このあたりはさまざまな要因があるようですが、産地リレーが上手くいくかどうか。次の産地でもある程度は穫れそうだというところだと、平年並みで推移。一方、次の産地で厳しそうだとなると、価格が高い状況が続きそうだということのようです。
東京・立川市にある「小山農園」に取材を行いました。暑さで野菜に異変が起きており、ニンジンでいうと、あまりの暑さに耐え切れず中が割れてしまい、もう商品にならないということです。
そしてレタスは、本来であれば丸くならないと商品価値がないのですが、成長が早く、上に上に成長してしまっています。これは暑さとストレスによる“トウ立ち”と呼ばれる現象で、一度こうなってしまうと味がよくない、シャキシャキ感もないということで、まったく商品にならないのだそうです。
農園の小山さんに話を伺うと「農業やって14年ですが初めての経験です」とのことで、トウ立ちなどは夏、真夏は起きうるけれども、この早い段階でというのはなかなかないことのようです。
ホラン千秋キャスター:
生産者の皆さんは、自然との付き合いというのは当たり前に毎年やっていることだと思いますが、暑かったり雨が多かったり少なかったりで、対応が大変ですよね。
井上キャスター:
農家もそうですし、漁業をやっている方もそうですし、自然と生業をするというのはいかに大変かおわかりいただけるかと思います。
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