ここ数年でGoogle検索数が急増している「フードコート」。今や「買い物ついでによる」時代から、店を検索して「わざわざ行きたい」場所に変化しています。理由を探ると、「予約3年待ち」「行列2時間」などの人気店がフードコートに続々と出店!なぜ今フードコートなのか、最新事情を調査しました!

「予約3年待ち」人気店がフードコートに進出したワケ

4月にオープンした「五反田JPビルディング」の1階にあるフードコート「五反田食堂」。目指したのは“美食の食堂”とのことで、有名店11店舗を誘致しました。(※現在10店舗が営業)

顔ぶれを見てみると、五反田地元グルメがたくさん!

担々麺の名店『極上担々麺 香家』は、五反田住民の要望を受け12年ぶりに復活!さらに、豚肉七味炒め定食、通称・ニクシチが地元で40年以上愛されている『志野』も出店!

中でも最も話題を呼んだのが、和食の『ここにもとだか』。
五反田にある本店「食堂とだか」は、今予約しても“3年待ち”の超予約困難な店。その味が、気軽に味わえると大人気なんです。

お客さんにお目当てを聞くと「梅冷麺」「サクラマスのフライのタルタル」などなど。なかでも「はずせない!」との声が多かったのが、名物「ウニ・オン・ザ煮玉子」(※1000円)です。

厳選した農場の“超濃厚卵”で作った半熟煮卵の上には、たっぷりのウニ。その上からイクラがこぼれるようにかけられた一品。一口でいけば得も言われぬ味わいとのことで、試食したTHE TIME,マーケティング部の重松文部員は「イクラの旨味とウニの旨味が卵とマッチして最高においしい~」

さらにこの店の名物といえば「牛(うし)ご飯」(※1500円)。

A5ランクの黒毛和牛リブロースを、幅20cm超の大きな薄切りに!きれいにサシの入ったこの肉を、醤油や味醂など、割り下にさっとくぐらせ、アツアツご飯の上にオン!
「口の中でスーッと溶けていって脂がサラサラ!」と重松部員も大感激。

あまりの人気に、6月はすでに満席で、7月分の予約は6月17日からとのことですが、今後は予約なしでの営業も検討しているといいます。

「実は、新しく店を拡げたい気持ちは全くなかった」と話すのはシェフの戸高雄平さん。今回フードコートへ進出した理由を聞くと、「大きく変わった五反田を知ってほしかった」と話します。

食堂とだか 戸高雄平さん:
「昔は“夜の街”のイメージが強かったけど、今ではスタートアップ企業が集まってきて五反田バレーという言葉もある。五反田から世界へ!!」

新たな店舗出店で、地元・五反田を盛り上げたい、そんな思いがあるといいます。

フードコートは「新商品に挑戦しやすい!」

続いては、「三井アウトレットパーク横浜ベイサイド」。
およそ700席の巨大フードコートには地元神奈川の名店10店舗が集結しています。

中には、“本店は2時間待ちが当たり前”というスイーツ店『LON CAFE』も。
日本初のフレンチトースト専門店として江の島にオープンして以来、行列が絶えない大人気店ですが、座席の多いフードコートなら「10~20分ぐらいで食べられる!」と常連さんからも喜びの声が。

特徴的なのは、食パンではなく、厚めにカットされたバゲットを使っているところ。
一番人気という「濃厚クレームブリュレ」(※1045円)は、フレンチトーストの上にキャラメリゼされた自家製カスタードをのせた一品です。
重松部員も「トロトロふわふわ!プリンに近いというか、超濃厚で美味しい!」

この“トロふわ”の秘訣は、こだわりの調理法にあります。
▼バゲットはフレンチトーストに使う前に、ワインセラーで一晩寝かせ、程よく乾燥!パンの水分を飛ばすことで、ソースが中に染み渡るとのこと。
▼卵・牛乳・企業秘密のソースで作った「卵液」にたっぷり浸したら
▼メープルシロップをかけ、表面を軽く焦がしながら焼く
これで、外はカリカリ、中はやわらかプリンのようなフレンチトーストができるといいます。

地元の人気店を招くのは、今のフードコートで流行りの戦略。
店側にも、リスクが少なく出店できるだけでなく、新メニューに挑戦できるメリットもあるといいます。買い物ついでに、様々な客層が立ち寄るフードコートは、新メニューの反応も分析しやすいとのことで・・・

ロンカフェ野口貴史さん:
「スイーツだけだとカフェタイムしか戦えないけど、ランチタイムにも戦えるキューバサンドを考えた」

3種類のチーズやハーブ香るジューシーな豚肉、さらにベーコンとピクルスを、食パンにはさんで焼いた「3種のチーズのキューバサンド」(※1518円)は、すでに新定番になりつつあるといいます。

出店を決めたのは「バリアフリーで広い」から

そして、大阪市にあるファッションビル「あべのHoop」のフードコートには衝撃のグルメが!
それは、分厚過ぎてふたが閉まらない、「日本一分厚い!特上5センチカツ丼定食」(※2500円)

『大阪とんかつ』では、厳選した上質な豚肉を厚さ5cm!ほどにカット。
揚げる前に、24時間低温調理することで肉を柔らかくし、ラード配合の油でコクを出しつつ、3分ほど揚げる!外はサクサク、中はしっとりジューシーなとんかつに仕上がります。

この大ボリュームカツ丼がSNSで大バズり。道頓堀にある本店は、カウンターのみの12席のため連日の大行列に!
しかし、お客さんからの“悲しい声”も届き始め、フードコートへの出店を決めたといいます。

大阪とんかつ店主 千代松さん:
「お年寄りや車いすの人、小さい子どもが本店に来て『店が狭くて入れない』と諦めることも多かった。フードコートならバリアフリーで席数も多いので来やすいと思った」

江藤アナもやっている“フードコートあるある”

VTRで紹介された料理で「どれが食べたい?」と聞かれた櫻坂46の松田里奈さんは、「う~~~ん」と頭を抱えて悩みつつ、「フレンチトースト」をチョイス。
「本店は並ぶけどフードコートなら並ばなくていいのがすごく魅力的」

これに対し安住紳一郎アナが「でもフードコートの席取りは意外と大変だよね」と返すと、激しく賛同したのが江藤愛アナ。「そう!誰かが荷物を置いて、誰かが買いに、という役割分担ですよね!」と“フードコートあるある”を自身も実践していると話した。

(THE TIME, 2024年6月6日放送より)

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