「食の伝承」をするにはどうすればいいのか!このテーマについて考えようと新潟市で8日講演会が開かれ、九州大学で「自炊塾」を10年開講し、”大学生の生き方を変えた教育”として注目を集めている比良松道一さんが「何を食べるかだけではなくどう食べるか」が重要と語りました。その中で「食の伝承」には幼少期からの「見よう見まね」で料理を作ることや「味とにおいの記憶」そして「互恵性」がカギだと強調しました。

新潟食料農業大学 比良松道一教授

この講演会は新潟の食文化を受け継いでいる人たちの思いを発信していこうと今年2月に設立されたNPO法人にいがた食の図書館の設立記念として開催されました。
この中で、新潟食料農業大学の比良松道一教授が登壇し、自身が九州大学で開講した「自炊塾」について語りました。「自炊塾」は2013年からの人気の授業で対象は大学1年生。期間中に40回以上自炊することや毎週1回、昼休みに各自1品持ち寄る「弁当の日」に参加する必要があります。この授業をきっかけに学生たちの「食」に対する考え方に変化が見え始めたということです。

こうした経験を通して比良松教授は「食の伝承」のカギは子どものころから「見よう見まね」で料理を作ること、「味とにおいを記憶する」こと、そして「互恵性」が重要だと語りました。また、日本の農業や生産者を助けるには消費者が変わるべきだと指摘しました。

講演会の後には交流会も開かれ、新潟を代表する伝統食「のっぺ」が振舞われました。

新潟の伝統料理「のっぺ」

NPO法人にいがた食の図書館は今後、文化庁の「食文化ストーリー創出モデル事業」として新潟の「のっぺ」をテーマに県内各地の「のっぺ」文化の実態調査に取りくんでいくとしています。

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