県外で活躍する青森県民を紹介するターニングポイント。人生の転機となったそのとき、どのような思いや決意があったのか。
第78回のストーリーは、青森市出身の会社員・中村聡実さん。
東京・恵比寿にある不動産投資や物件のAI査定といった不動産とテクノロジーを掛け合わせた不動産テック企業「FANTAS technology(ファンタス テクノロジー)株式会社」で新卒採用を中心とする人事担当として活躍している。

実家は会社経営 “真面目”求められた長女の幼少期は“おてんば娘”

中村さんは“おてんば”で、とにかく外で遊ぶのが好きな子どもだった。

中村聡実さん
「幼稚園とか小学校の頃は、同級生全員の家に遊びに行くよみたいな。そのくらいいろんな人と話すのが好きなおてんば娘でしたね」

実家は会社を経営。そのため、親からは長女ということで、真面目な行いを求められ、クラス委員などを率先してやっていた。

しかし、中学に入学し、新たな友だちとの出会いで価値観が変わる。

価値観変えてくれたのは友人「真面目に生きるだけが正解じゃない

中村聡実さん
「中学校でも1年生の頃は生徒会に入っていましたけど、バスケ部で出会った友だちから影響を受けて、その子はすごく自由にいろいろ発言・発信する子だったんです。そういう子と一緒に3年間を過ごした中で、真面目に生きるだけが正解じゃないなって思えてきた」

そこから、何事も真面目に取り組みながらも、遊び心のような余裕も持つようになった。さらに元々旺盛だった好奇心で、青森から東京の大学へ進学。

中村聡実さん
「やっぱり自分自身すごくチャレンジが好きというか、いろんなことに飛び出していきたい性格だったので、まずは東京の生活もしていきたいなっていう思いでチャレンジしました」

大学で勉強したのは、経営学。さらにゼミでは、今につながる人事・労務を学んだ。卒業後は広告代理店で営業の仕事をしていたが、30歳手前にして、自分の人生を改めて考えたときに、ずっと興味のあった“人事”という言葉が浮かび、転職を決意する。

“人事”で人に寄り添う 食堂のおかみさんみたいな“心のよりどころ”

中村聡実さん
「私は最終的に人事になることが社会人のゴールだったので、人事として働ける会社を探していました。一言で人事と言っても、採用も新卒採用・中途採用とかアルバイト採用があったりとか、労務管理があったりとか制度設計があったりとか研修があったりとか、人のキャリアを一緒に考えていく仕事が人事なのかな。わかりやすく言うとそういうふうに思っていますね」

中村さんは、採用後も1人1人と面談し、現状の悩みなどに向き合っている。

中村聡実さん
「今でもメンバーとの1対1の面談で、将来どうなりたいのかとか、今の悩みとかを聞く時間は設けています。食堂のおかみさんみたいな“心のよりどころ”に自分がなれたらいいなって思っています」

誰よりも人を見ている人事の女神。人と人をつなげる架け橋として夢は広がっていく。

中村聡実さん
「ゆくゆくは自分がその人と人とのつながりを作れる場所を提供する側に回れたら理想だなと思って、私は死ぬまでにスナックや小料理屋、居酒屋をやりたい。人とのコミュニケーションや会話が生まれる場を提供したいなって思っています。
地方の人が何かしたいなって思った時、その第一歩を応援できる人間になりたいなって思っています。
青森の人にもやっぱり第一歩を踏み出すようなそんなお手伝いができたらなって思っています」

東京に出てきて10数年が経過しても、熱い“ねぶた魂”を忘れていないと話す中村さんの挑戦は続く。

青森テレビ「わっち!!」月~金曜夕方4時25分から
「Turning Point」2024年6月4日放送回より

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